我々は中脳水道周囲灰白質(PAG)に着目し本研究を行った。PAGには高頻度に自発性発火を示すコリン作動性ニューロンが存在した。このコリン作動性ニューロンはムスカリン性受容体作動薬により、ムスカリン2(M2)受容体が活性化しGタンパク質活性型内向き整流性カリウム(GIRK)チャネルの開口が生じて急速な過分極を引き起こすことが示された。また高頻度にコリン作動性ニューロンを発火させることで急速な過分極が起きたため、コリン作動性ニューロンはアセチルコリンの自己分泌もしくは傍分泌によるM2受容体の活性化を介したGIRKチャネルの開口により自己興奮性を調節している可能性が示された。
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