研究課題/領域番号 |
20K23128
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
臼井 由利子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60821246)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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キーワード | 出産恐怖感 / 出産体験 / 出産への思い質問票 / 尺度 / 短縮版 / 妊娠 |
研究実績の概要 |
本研究は、妊娠中の出産恐怖感、産後の出産体験を測定する尺度である出産への思い質問票(日本語版Wijma Delivery Expectancy/Experience Questionnaire: JW-DEQ)の短縮版を作成し、その有用性を検討することを目的としている。また尺度を用いて、妊娠各期の出産恐怖感が出産体験、妊娠・出産アウトカムや産後の心理状態にどのような影響を与えているか、さらに出産恐怖感に影響を及ぼす個人的要因と心理社会的要因を明らかにすることを目的とし実施している。 本年度は、倫理審査を経て、Web調査によるデータ収集を開始した。調査は妊娠中期(Time1)・妊娠後期(Time2)・産後(Time3)の3時点調査を実施する予定であり、Time1では637名から回答を得られた。現在収集できたデータの整理と、順次解析を進めており、また引き続き縦断調査の別時点データ収集をおこなっている。 前年度実施した既存データを用いた解析では、JW-DEQで測定した出産恐怖感を抱える女性の中に日常生活機能を損ない、健康関連QOLの低下がみられる他の女性とは質的に異なるグループの存在が明らかになった。さらにそのグループを特定するためのJW-DEQのカットオフ値を初産婦・経産婦それぞれに設定し、関連要因を明らかにした。本年度はその内容をまとめ、学会発表準備を行い、次年度4月に国際学会で発表を予定している。また論文としてもまとめており、現在投稿準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度中にデータ収集をすべて終了する予定だったが、調査準備や調整に想定より時間を要したため遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
縦断調査のデータ収集を引き続き行っていく。また調査で得られたデータに関しては、順次解析を行い、学会発表ならびに論文として公表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
Web調査開始が遅れたため、当該年度に予定していた調査費用の一部を次年度に繰り越すこととなった。
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