研究課題/領域番号 |
20K23132
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河野 文子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50884946)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 十代の母親 / 妊娠 / 出産 / 質的研究 |
研究実績の概要 |
本研究では、日本の十代の母親の妊娠及び出産の経験と母子の健康管理における課題に着目し、研究を行っています。出産・育児は女性にとって大きなライフイベントですが、特に十代の母親が経験する出産までのケアの内容や、出産前後に抱える子育てや家族関係等の課題を明らかにする事により、十代の母親の心理・社会的負担を減らす為の支援を行う事は学術的にも社会的にも重要であると考えています。 本研究を開始するにあたっては、まずは文献調査を行い、日本および海外でこれまでに行われている十代の母親の妊娠及び出産に関する研究について、情報を収集し、纏めています。また、関連する研究手法やテーマについての専門的な知識を身に着ける事が第一段階として重要であると考え、質的研究や混合研究の手法についても様々な研究デザインについての知識を纏めています。 海外で既に実績のある、十代の母親の妊娠及び出産に関する研究成果を参考としつつ、近年、急激に変わりつつある日本の社会経済的背景や文化変容に適合する方法で現代社会に調和する、日本の十代の母親向けのプログラムを実装する必要があると考えています。単に欧米中心の思考で開発された介入プログラムを取り入れるだけでなく、日本の社会経済状況や文化的背景に沿った独自の解決策を提供する効果的なプログラムを提供する事が重要と考えています。 本研究の実施により、今後さらに研究を継続する為の基礎的な研究体制が整った事であり、先行研究から得られた知識を活用し、データ収集および分析を進めていく事が今後の目標です。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナの蔓延に伴い、データ収集の実施が遅れています。今後は、感染予防の為の適切な配慮や対策を行いながら、データ収集を実施していきたいと考えています。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、京都府内の市町村在住の十代で妊娠・出産を経験した女性、および医療従事者等(医師、保健師、助産師、看護師、保健所職員、ソーシャルワーカー等)にインタビューを実施予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの蔓延により、当初予定していたどおりのスケジュールでデータ収集を行うことができなかた為、次年度に使用額を繰り越しています。使用計画としては、京都府内の市町村在住の十代で妊娠・出産を経験した女性、および医療従事者等(医師、保健師、助産師、看護師、保健所職員、ソーシャルワーカー等)へのインタビュー時にかかる経費(謝礼、交通費、通信費等)および、リサーチアシスタントの雇用に使用することを計画しています。また、もしも新型コロナの状況が改善し、海外渡航が可能な状況となれば、旅費の使用も考えています。
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