意識障害や言語障害を持つ患者は他者との意思疎通を図る上で困難を伴う。一方、意思疎通能力が低下した患者においても表情変化は認める場合があり、表情分析技術を用いることで感情の定量的な評価ができ、意思疎通に役立つ可能性がある。本研究は遷延性意識障害患者数名を対象に、感情誘発刺激を提示した際の表情反応やリハビリテーション中の表情反応を表情分析により検出可能かを検証した。検証の結果、表情分析は笑顔強度の評価において有用であり、意思疎通能力の低下した遷延性意識障害患者の表情反応の定量化に対する表情分析技術の応用可能性が示唆された。
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