研究課題/領域番号 |
20K23148
|
研究機関 | 大阪行岡医療大学 |
研究代表者 |
荒木 智子 大阪行岡医療大学, 医療学部, 助教 (70438109)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
キーワード | 産後女性 / 体力 / 運動 / 心理社会的側面 / 回復 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、産後女性の体力・身体機能、心理社会的側面の把握を行い、それに基づいた回復プログラムを開発することである。具体的にはスポーツ庁による新体力テスト、日本整形外科学会によるロコモ度テストを用いて、体力・運動能力を把握し、質問紙調査を用いて心理社会的側面を把握する。いずれも一般的な認知度は高く、一見健康そうに見える産後女性の健康状態を可視化するために採用した。また心理社会的側面の一つとして、「失体感尺度」を用いて、産後女性における身体に関する自覚についてを把握し、体力・身体機能と合わせて検討している。2021年度より本研究に関わるプロジェクトは大きく3つに分かれ、①これまでの測定(体力測定+質問紙調査)、②体組成測定の追加(体力測定+質問紙調査+体組成測定)、③心理学的課題の追加(体力測定+質問紙調査+心理学的側面課題)、より多角的な視点化から検討を行うことが可能となった。③に関しては、発達心理学の研究者との共同研究が可能となったことにより、より精度の高い検討できる環境となった。 本研究の一部は2019年度より開始し、一部修正を加えながら2020年度以降も測定及び解析を継続している。当初の予定より遅れがあるが、複数箇所での測定を実施し、2021年度までに139名の測定を実施し、その一部について2021年度は国内学会2学会で学会報告を行った。また現在論文を執筆中である。 これまでに得た知見としては産後女性の多くが愁訴を抱えていること、新体力テストの全国平均よりも筋力や柔軟性が低い水準にあること、ロコモティブシンドロームのリスクを抱えた女性が少なくないことであり、早急な対応が求められる課題であると考え、論文投稿等、今年度は公表についても注力していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、計画していた測定計画の変更を余儀なくされた。またコロナ禍の影響を受け、研究参加者のリクルートに苦渋しており、研究の進捗状況としては「やや遅れている」と判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は計画を1年間延長し、今年度測定を継続しながら、得られた知見について関連学会での発表、学術誌への投稿を進めていく。 共同研究を複数持つことができたため、研究協力者の協力を得ながら、多角的な視点で女性の健康に関して啓発することも進めていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大により海外及び国内出張が変更となったため。また論文投稿に遅れが出ており、その経費が未執行のため。
|