研究課題/領域番号 |
20K23162
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
橋野 明香 広島大学, 医系科学研究科(保), 研究員 (50814125)
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研究期間 (年度) |
2021-02-01 – 2024-03-31
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キーワード | COPD / ストレス / 日常生活動作 / アプリ |
研究実績の概要 |
2022年度は、デバイスで取得した音声データの保存方法やクラウド上への保存内容に関するトラブルを解消した。測定で使用するデバイスは、マイクを通して音声データを保存する際、ステレオではなくモノラルで保存されるため、測定される音声データを適切に解析できにくくなってしまう。そのため、マイクからの入力を増幅させ、左右どちらの音も入力できるよう工夫し、ストレスの主観的データを取得するためのアプリの開発および、客観的データを取得するためのデバイスを完成させることができた。 上記アプリとデバイスの完成をもって、2023年2月より広島大学病院および大成呼吸器クリニックにて対象者のリクルートを開始した。適格基準を満たす8名の患者を紹介していただいたが、うち1名はデバイスの操作方法が困難との理由により、研究への参加を辞退し、もう1名は測定を開始後にデバイスの操作がうまくできず途中で参加を取りやめられた。参加者は最終的に6名であった。現在は、3名の対象者のデータを収集が終了し、残り3名が測定中である。 6名の対象者は、GOLD分類でStage2~3であるが、うち3名が呼吸リハビリと受けているにも関わらず、呼吸法やADL動作に関する指導は受けていないと回答し、残り3名は受けたこともないと答えた。mMRCもステージⅡおよびⅢであり、日常生活において過度な呼吸困難は感じていないと考えられるが、COPDは進行性疾患でもあるため、疾病管理や症状管理に関する教育の必要性があった。 5月末には6名分のデータがすべて収集されるため、客観的データ(呼吸数と心拍数)をHzで分離させ、それぞれを解析しストレス指数を算出し、主観的データをあわせて解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の予定では、昨年1月にはデータ収集を開始しているはずであったが、コロナで十分な研究の準備ができなかったことや、アプリやデバイスの開発途中およびデータ保存方法にトラブルが発生し、トラブル解決に想定以上の時間を要したたため、2023年2月より対象者のリクルートを開始することとなった。 現在3名の対象者のデータ収集が終了しており、引き続き3名の対象者のデータ収集を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
患者登録機関は3月までで、現在6名の対象者が研究に参加しており、3名の対象者のデータ収集が終了した。残り3名のデータは5月末までに収集できるため、データの解析を行い、分析を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
機器トラブルやデバイスの調整、アプリ使用などに関する不具合について2023年1月に解決し、研究が遂行できる状態となった。2月から対象者のリクルートが開始となり、研究の進行が予定より大幅に遅れたため、実際に使用する機器のクラウド使用料やSIMカード使用料など、2023年度に持ち越しとなった。 2023年度は、クラウド使用料、SIMカード使用料、研究用携帯使用料、患者への謝金、研究結果発表のための費用ならびに、旅費として使用する予定である。
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