研究課題/領域番号 |
20K23176
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
若山 怜 愛知医科大学, 医学部, 助教 (10878341)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
キーワード | 行動変容ステージ / Transtheoretical Model / 特定健康診査 / 生活習慣病 / 新型コロナウイルス感染症 |
研究実績の概要 |
本研究は、特定健康診査や特定保健指導における生活習慣病予防を目的としたTranstheoretical Modelに基づく行動変容ステージと、健診結果や生活習慣との関連を検討し、それらの改善を効率的に進める方法を明らかにすることを目的としている。 令和2年度は、愛知医科大学医学部衛生学講座と共同研究を実施している愛知健康増進財団における特定健康診査のデータを用いて、各行動変容ステージに属する人々の特性や経年変化とその要因、また特に無関心期からモチベーションが改善しない人々の特性について検討した。また、愛知医科大学医学部衛生学講座、同産業保健科学センターで購入した、JMDC社により収集された健診データ及びレセプトデータを利用し、行動変容ステージ毎の受療行動や、生活習慣病のコントロールなどについても検討するため、これらのデータを用いてデータセットを作成している。 一方、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、大学院の指導教員である、愛知医科大学医学部衛生学講座の鈴木孝太教授が実施した、新型コロナウイルス感染症に関する一般市民の意識調査データを利用し、特に感染症予防に関する人々の行動変容の実際やさまざまなメディアに対する意識や行動などとの関連を検討した。このことにより、生活習慣改善に及ぼす社会環境の影響を明らかにし、行動変容を促すための基礎的資料とする。これらの研究成果については、令和2年度に行われた日本公衆衛生学会総会、日本疫学会学術総会で発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、当初予定していなかった新型コロナウイルス感染症に関する一般市民の意識調査データを利用した解析を優先して行ったため。また、年度内で産休に入ることは想定していたが、予定より早く産休に入る必要性が生じたため。
|
今後の研究の推進方策 |
現在作成しているJMDC社により収集された健診データ及びレセプトデータを利用したデータセットを用いて、行動変容ステージ毎の受療行動や、生活習慣病のコントロールなどについても検討する。また、これらの研究成果をまとめ、関連する学会誌に英文で投稿する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、学術集会がWeb開催となり、現地までの旅費等が不要となった。また、予定より早く産休に入る必要性が生じ、論文執筆・投稿に遅れが生じたため、それに関する経費を使用することができなかった。これについては、次年度に論文執筆・投稿を行う予定である。
|