既存のデータベースを用いた解析により、PIK3CA変異大腸がんにおいて、アスピリンがグルタミン代謝と低酸素刺激に関連していることを見出した。網羅的遺伝子発現解析により、PIK3CA変異大腸がんにおいてはアスピリンがグルタミン代謝を亢進させていることと、ミトコンドリアを標的としている可能性が示唆された。アスピリンが転写因子ATF4を介してグルタミン代謝関連分子の発現を誘導していることを分子レベルで解明した。さらに、アスピリンとグルタミン代謝阻害剤を併用することでがん細胞を効果的に抑えることを示した。
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