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本研究では、関節破壊等の症状や合併症が多岐にわたり、患者個別の状態を考慮したマネージメントが求められる関節リウマチ(RA)患者に対し、疾患特性に配慮した、自分で簡便に取り組める効果的なフレイル予防プログラムを開発することを目的とする。具体的には、運動や栄養介入に関する文献レビュー、身体機能に関する疫学調査データの分析、RA患者へのインタビュー調査を行う。文献レビューや調査の分析結果に基づき、RA患者の生活に合わせた、個人で継続可能なフレイル予防ハンドブックを作成する。
既に収集されていた50歳以上のRA外来患者の質問票と身体機能の測定データを使用して、フレイルに関する分析を行った。身体機能低下の指標となる握力の測定値について分析結果をもとに学会発表を行った。
上記分析とは別のRA外来患者を対象とするコホート研究に参加した人のうち、健康維持に関心があり、追加調査への協力同意を得た人に対し、自由記述形式の質問票調査を行った。RA患者が継続できるフレイル予防行動に関連する要因を明らかにすることを目的に、フレイル予防において重要な運動、栄養、社会参加について質問した。運動を継続するための工夫や意識、食生活での意識、社会とのつながりに関する回答内容について質的分析を行った。その結果をまとめ、論文を作成した。
RA患者の運動、栄養介入に関する文献レビューの結果を基にフレイル予防ハンドブックの素案を作成した。医師、理学療法士、管理栄養士の研究者と意見交換した内容や質問票調査の結果等を盛り込み、ハンドブックを完成させた。今後、RA患者のフレイル予防を目的とした取り組みについて、実施可能性の検証や効果検証を行えるよう、研究協力者と協議を進めている。
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