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2022 年度 実施状況報告書

再入院を予防する新たな移行期支援モデル(PHR-TC)の開発:現状把握と効果検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K23188
研究機関東京大学

研究代表者

角川 由香  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (70884550)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2024-03-31
キーワード移行期ケア / 退院支援 / 地域連携 / 地域包括ケアシステム / 在宅療養移行
研究実績の概要

研究3年目である2022(令和4)年度も、前年度に引き続き①移行期ケアの実施および効果検証に関する国内外の取り組みについて情報収集を行い、退院直後の再入院予防を目標とする地域・病院協働型移行期ケアモデル(PHR-TCモデル)の基礎資料作成に取り組んだ。しかし、長く続く新型コロナウイルス感染症蔓延禍において、研究者自身が急性期病院内の地域連携部署等、移行期ケアを専門的に担う部署のスタッフなどに直接介入して実施する研究計画・実施は残念ながら実現が叶わなかった。予定していた急性期病院地域連携部署に対する全国調査は、2023年5月に政府が予定している新型コロナウイルス感染症5類引き下げを待ち、地域連携部署等の業務に支障のない状況を確認したのち、実施したいと考えている。なお、急性期病院地域連携部署への全国調査が実施できない可能性も考え、病院から自宅へと退院する際に、地域連携部署等から移行期ケア・退院支援を受けた経験のある患者あるいは家族に対する、web調査の実施も同時に計画中である。

さらに、DPC(Diagnosis Procedure Combination)データベースをもとに、全国の急性期病院における移行期ケアの実施状況を、病院規模、患者特徴、地域別にカテゴライズし検証することを目的に、新たに調査を計画し実施している。過去5年間のデータをもとに、移行期ケアの実施状況やケアを提供された患者像の明確化などの成果が期待される。現在、データを分析・取りまとめ中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けている。主なフィールドとして考えていた急性期病院は感染症対応のため繁忙を極め、かつ、これまで実施していた移行期ケアもその手法を大きく変更せざるを得ない実態がみられた。そのため、今年度も全国調査は見送った。来年度は最終年度であるほか、2023年5月の新型コロナウイルス感染症5類引き下げを待ち、全国調査実施の可否を判断する。また、実施できない場合は、患者・家族が経験した、移行期ケアの実態と課題について、感染状況を最大限配慮しweb調査で実施することを計画する。

今後の研究の推進方策

研究A:移行期ケアの実態把握については、文献レビューの結果およびDPCデータによる分析結果をとりまとめ成果公表していく。さらに、再入院を予防する移行期ケアモデル(案)にこれらの結果を半衛させ、精錬させていく

研究B:研究Aで明らかにした再入院を予防する移行期ケアモデル(案)について、そのモデルのコンテンツが、現在実施されている移行期ケア・退院支援においてどの程度実施されているのか、その実態を明確にする全国調査を実施すべく準備を進めているが、感染状況によって急性期病院への調査が困難であると判断した場合には、移行期ケアを受けた経験を有する患者・家族に対するウエブ調査に計画を切り替え、実施していく予定である。
なお今年度は、論文投稿など具体的な成果公表につなげることができなかったが、来年度は現在、分析中のデータを含めて、成果公表につとめる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑み、予定していた全国調査の実施を見送ったため予定していた予定額に大幅な減額が生じている。

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公開日: 2023-12-25  

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