研究実績の概要 |
本研究では医学生と研修医のアンプロフェッショナルな行動の事例を教育者に聴取し、医学生と医師のプロフェッショナリズム評価に役立たせ、ひいては医療と医学教育の質や患者診療の質の向上に寄与することを目的としている。特に 2021年の欧州医学教育学会で話題となったデジタルテクノロジーに関するプロフェッショナリズム(デジタル・プロフェッショナリズム)の逸脱について特に焦点を当てて研究を進めることとした。理由としては、新型コロナウイルスの影響からデジタルテクノロジーを利用した診療や教育の機会、あるいはその逸脱に関する報告が増えており、デジタル・プロフェッショナリズムについての評価にもこれまで以上に喫緊の課題としてとらえる必要が出てきたためである。 しかし、デジタル・プロフェッショナリズムはまだ明確な定義が定まっておらず、事例報告も散発的か文脈や状況がそぎ落とされた形での報告が多い現状を踏まえ、まずデジタル・プロフェッショナリズムの逸脱と思われる行動の詳細な実例を収集するためのインタビュー調査を実施した。医学教育者11名へインタビューし、25事例を集めるに至った。 リサーチクエッションに合わせて、テーマ分析の方法で現在は解析中で、投稿に向けてまとめている段階である。 また、この研究の先行研究院ついて調べた過程で、これまでのアンプロフェッショナルな行動についてを日本語の総説としてまとめ、医学教育学会の学会誌に投稿して、掲載された。(医学教育 2022, 53(2))
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