• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

ビッグデータ・リアルワールドデータを用いた、小児の健康予後についての要因解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K23195
研究機関岡山大学

研究代表者

松本 尚美  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (90882861)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2024-03-31
キーワード疫学
研究実績の概要

これまで厚生労働省の21世紀出生児縦断調査を用いて、環境要因と小児の健康・発育に関する研究を行ってきた。具体的に進めた内容は、(1)15歳時のBMI ステータスから見た、乳幼児期からのBMI推移、(2)虫歯とインフルエンザ罹患の関係となる。また、(3)電子カルテデータを用いたCOVID-19流行下における受診行動の変化と小児の健康の関係 にも取り組んでいる。各々の進捗状況を記載する。
(1)15歳時のBMIステータスから見た、乳幼児期からのBMI推移については、21世紀出生児縦断調査を用いた解析、論文執筆が終了し、英文誌に掲載された。成人肥満につながる思春期肥満に至る過程を身長増加の違いと併せて混合効果モデルを用いて描出し、今後の小児肥満臨床に意義のある結果を報告できた。
(2)虫歯とインフルエンザ罹患の関係については、21世紀出生児縦断調査を用いた解析、論文執筆が終了し、英文誌に掲載された。虫歯があるとインフルエンザに罹患しやすい可能性があるが、治療した場合にはその相関関係は認められなくなった。虫歯の治療を行うことの重要性を示すことができた。
(3)電子カルテデータを用いたCOVID-19流行下における受診行動の変化と小児の健康の関係については、2編の論文が英文誌に掲載された。喘息発症をテーマにした論文では、COVID-19パンデミックによる呼吸器感染症減少と小児喘息発症の減少について報告し、小児喘息発症予防に対して意義のある知見を報告できた。更に、COVID-19パンデミックと思春期の精神疾患発症についての論文ではパンデミックによる全国一斉休校や社会的距離の持続が子ども達の精神に与えた影響について、年齢別、性別に描出し、今後の児童思春期精神科臨床や政策への示唆を見出すことができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Longitudinal impact of the COVID-19 pandemic on the development of mental disorders in preadolescents and adolescents2023

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Naomi、Kadowaki Tomoka、Takanaga Satoe、Shigeyasu Yoshie、Okada Ayumi、Yorifuji Takashi
    • 雑誌名

      BMC Public Health

      巻: 23 ページ: 1~10

    • DOI

      10.1186/s12889-023-16228-z

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ITSを用いた新型コロナウイルス感染症パンデミック後の小児慢性疾患新規診断数の推移の検討2023

    • 著者名/発表者名
      松本尚美 , 門脇知花 , 高永都衣 , 頼藤貴志
    • 学会等名
      第33回日本疫学会
  • [学会発表] COVID-19流行下における小児科日常診療への影響の解析 ~分断時系列解析を用いた診断数の変化の検討~2023

    • 著者名/発表者名
      松本尚美 , 門脇知花 , 高永都衣 , 頼藤貴志
    • 学会等名
      第126回日本小児科学会学術集会
    • 招待講演
  • [備考] コロナ禍に子どもの喘息新規診断率が減少~感染症対策による呼吸器ウイルス感染症減少と関連か~

    • URL

      https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1028.html

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi