研究課題/領域番号 |
20K23198
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
板垣 篤典 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (90871377)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | GLIM基準 / サルコペニア / エコー輝度 / 骨格筋内脂肪 / 栄養 / 超音波 |
研究実績の概要 |
低栄養の概念や診断基準については明確な定義がなされてこず、そのため低栄養の臨床アウトカムに対する影響力を認識するためのエビデンスは限定的であった。近年、世界各国の臨床栄養関連学会が共同参画することで初めての世界規模での低栄養診断基準であるGLIM基準が発表されたが、この基準の臨床的有用性の検証はまだ不十分であり、とりわけ高齢者の生活の質や生命予後に大きな影響力を持つサルコペニアを含む骨格筋機能特性に対する影響力を認識するためのエビデンスの創出は喫緊の課題と考えられた。そこで、本研究は「次世代の低栄養評価法であるGLIM基準は地域在住高齢者の骨格筋機能特性と関連性があるのか」を学術的な問いとして設定し、これを明らかにすることを目的として開始した。 本年度はデータの蓄積を目標としており、地域在住高齢者100名に対し超音波診断装置を使用した大腿筋の測定、生体電気インピーダンス法による体組成測定、筋力測定、その他身体パフォーマンス測定を実施した。特に超音波画像では、大腿直筋と中間広筋を対象として筋量を反映すると考えられる筋厚、骨格筋内脂肪を含む筋質を表すと考えられるエコー輝度に着目しこれらが低栄養の診断基準であるGLIM基準と関連性があるのではないかという仮説を立て研究を進めている。今後は目標サンプル数までデータの蓄積を継続し、GLIM基準と骨格筋機能特性の関係性の検証および成果発表を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定されていた調査を大きな変更無く実施できており、現在目標サンプルサイズの約2/3のデータ蓄積が終了しているため。
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今後の研究の推進方策 |
目標サンプルサイズに到達するまでデータ蓄積を継続し、解析および成果発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要な機器の一部について、購入を前提とした貸し出し用デモ機による測定を行ったためまだ購入していない物品がある。
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