日本のACP文献を対象としたシステマティックレビューにより、日本人の文化的価値観や規範に基づいた ACP の定義と推奨しうるACPの在り方を明らかにした。また、原発性悪性脳腫瘍患者の意思決定を支援する医療専門職(医師、看護師、PT、OT、MSW、薬剤師)によるACPの実態および課題を明らかにするために、21名の医療専門職に半構造化面接調査を実施した。協力者の語りから、臨床現場で患者の意向や価値観を把握するために各職種のエキスパートが工夫している支援内容および早期にコミュニケーション困難となる悪性脳腫瘍患者特有のアプローチの難しさや多職種連携の難しさ等のACP実践の課題に関する重要な知見を得た。
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