• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

環境残留性有機フッ素化合物と糖尿病・代謝疾患リスクに関する疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K23224
研究機関京都大学

研究代表者

原田 真理子  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (10553399)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード有機フッ素化合物 / 糖尿病 / 脂質異常症 / 環境要因
研究実績の概要

糖尿病、脂質異常症などは循環器疾患の重要なリスクファクターであり、予防の重要な対象となっている。これらのリスクファクターについて、生活習慣、遺伝的素因の研究が数多くなされているが、環境要因からの研究は限られている。本研究では、化学環境要因、特に近年、世界的に汚染が広がっている有機フッ素化合物などの内分泌かく乱化学物質の影響を疫学的に研究する。ドック検診などの対象者の血清検体から対象の化学物質曝露を評価する。測定には所属研究室で開発されたガスクロマトグラフィー質量分析法を利用する。
2020年度において、血清検体の分析法のセットアップを行った。ガスクロマトグラフィー質量分析で、曝露要因として有機フッ素化合物を測定すると同時に、脂肪酸組成の同定を行うための分析法を開発した。結合型脂肪酸を遊離させるための酸、アルカリ処理に対して、有機フッ素化合物は安定であり、続いて、ペンタフルオロベンジルブロミドによる誘導体化を使用した。この際、強極性のシアノプロピルキャピラリーカラムで脂肪酸構造異性体を分離して測定できた。
上記、方法により血清検体の分析を開始した。新型コロナウイルス感染症の影響により、分析の進捗に遅れが生じているが、先行的にデータ解析を実施し、有機フッ素化合物曝露と血中脂肪酸組成との関連を検討した。重回帰分析ではPFHpA、PFOA、PFNAなどはステアリン酸、オレイン酸、リノール酸濃度と正の関連を示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、実験補助者の雇用、勤務に支障が生じ、化学分析の実施に遅れが生じた。データ解析による検討を先に実施することで全体の進展に影響が出ないように対応している。

今後の研究の推進方策

次年度においては当初の予定の検体の分析を完了させ、統計解析の実施を行う。

次年度使用額が生じた理由

実験補助者の雇用、化学分析の実施に遅れが生じたことから2020年度の使用ができなかったが、次年度に雇用、化学分析を行うことで当初の予定に沿って使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 有機フッ素カルボン酸類が血中脂肪酸組成に与える影響2021

    • 著者名/発表者名
      原田浩二、栗岡麟太郎、原田真理子
    • 学会等名
      第91回日本衛生学会学術総会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi