研究課題/領域番号 |
20K23234
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研究機関 | 日本赤十字秋田看護大学 |
研究代表者 |
北林 真美 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 助教 (10756472)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | QOL / 壮年期 / 両立支援 / 治療と仕事 / レジリエンス |
研究実績の概要 |
本研究は、治療と仕事の両立に影響する要因と壮年期男性のQOLの関連を明らかにし、虚血性心疾患壮年期男性が治療と仕事を両立のための支援や就業上の措置を提案する基礎的知見を得ることを目的としている。 2020年度は、アンケートによる量的研究の為の文献検討および調査のための準備と実施を行った。文献検討においては、治療と仕事の両立に影響する要因の概念化が必要であると考え、結果、レジリエンスを抽出した。レジリエンスを抽出した理由は、QOLと同様に質的かつ主観的概念であり、具体的に介入ができるためである。そのため、レジリエンスに介入をすることでQOLの向上に寄与することが可能であると考えた。 よって、「レジリエンスが高い者はQOLが高い」を研究仮説とし、壮年期男性のレジリエンスの特性とQOLの関連を明らかにすることを研究課題とした。 QOLを測定する尺度は、「虚血性心疾患をもちながら生活する男性のクオリティ・オブ・ライフ」尺度を選択した。理由は、虚血性心疾患および壮年期男性という特徴を反映しているためである。レジリエンスの尺度は、「レジリエンス尺度」を選択した。理由は、レジリエンスを構成する要因の信頼性と妥当性が検討されているためである。いずれも、作成者からの使用承諾を得た。質問紙は、これらの尺度と文献検討から抽出した個人属性で構成した。 2020年12月に倫理審査委員会の承認を得て、同月から質問紙を配布、現在回収を行っている。質問紙回収の現状等については、今後の研究の推進方策に記述する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
12月から質問紙の配布を行っているが、COVID-19の影響を受け、施設の承諾が得られず、質問紙の回収が進んでいない。当初の予定では、4月からデータ分析を行う予定だったが、現在においても、承諾施設の確保を続けている。
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今後の研究の推進方策 |
施設承諾については、全国の日本循環器学会指定循環器専門医研修施設・研修機関連携施設1250施設のうち、無作為抽出した850施設に依頼文を送付した。予定では、約350施設の承諾を見込んだが、実際には承諾を得たのは16施設のみだった。そのため、回答がなかった約500施設に改めて依頼文を送付したが、新たに承諾を得たのは2施設のみであった。COVID-19の現状、これ以上の施設開拓は困難であると判断し、質問紙の回収を7月末まで延長後、8月からはデータの分析、論文作成へと進む。
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次年度使用額が生じた理由 |
質問紙の印刷、封書作成、送付に関わるA4タックシールや封筒、スティックのりを購入した。また、業者に後納郵便支払返信用封筒の印刷を依頼した。
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