本研究の目的は、子育てと仕事を両立する上で必要となる力を定義した上で、女性の産業看護職に対する期待と実際の支援の現状を明らかにすることである。調査の結果、1)両立する上で必要となる力は9つの因子で説明ができる可能性がある、2)約9割の産業看護職が両立に関連する相談を受けており、内訳はプライベートや仕事に関する相談、制度に関する相談、健康に関する相談である、3)専門職に対する期待と産業看護職個人に対する期待の2つに大別できる、4)産業看護職は、個別の健康相談に加え、会社全体に対する情報発信、支援制度が有効に機能しているかの判断、同じ境遇の者同士を繋ぐための支援を行っていることが明らかになった。
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