本研究では、日本におけるDPN治療薬の医療経済評価にあたり、不足するデータを得るため、臨床試験/費用効果分析のレビューを行い、Country adaptationや、尺度変換モデルの検討を行った。その結果、臨床試験データのモデル化や、日本のデータベース研究の利用は、不適切もしくは困難であることがわかった。今後の経済評価のためには、日本での臨床研究の実施や、日常診療でのQOLやutilityの把握、そして把握したデータを研究に生かせる体制作りが望まれ、これらによって得られる情報に基づいた評価は、医療保険財政だけでなく、日本の糖尿病診療ガイドライン、患者のQOLにも資するものになると考えられた。
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