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2020 年度 実施状況報告書

超音波画像診断装置で測定した体幹筋機能で在院日数、動作自立を予測できるか?

研究課題

研究課題/領域番号 20K23259
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

遠藤 佳章  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (00882961)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード超音波画像診断装置 / 体幹筋機能 / 在院日数 / 動作自立度 / 筋厚・筋輝度
研究実績の概要

昨今の医療現場では,病院での在院日数短縮が加速化しているが,十分に動作レベルが回復し,動作自立しなければ,在院日数の短縮は難しい.近年,リハビリテーションの現場において,体幹筋の機能が動作の自立の可否に関わりがあるとされ,そのメカニズムやその運動療法の方法を解明するための研究が数多く行われている.しかしながら,どの体幹筋の萎縮が在院日数の短縮やどの動作の自立可否に関わるかは明らかになっていない.よって,本研究では,動作自立と在院日数短縮に向けた知見を得ていくことを目的として,各体幹筋機能と在院日数や動作自立の可否の関係を検討していく事とした。2020年度は以下を実施した。

1)必要物品の入手と測定実施場所との時間・環境の設定

2)超音波画像診断装置を用いて測定の各姿勢での検者内信頼性を確認した.65歳以上の高齢男性30名を対象として,右の腰椎多裂筋(L2),腰椎多裂筋(L5),脊柱起立筋,腹横筋,内腹斜筋,外腹斜筋の筋厚を計測.臥位,座位,立位で何回測定を実施すれば信頼性のある測定が可能か明らかにした.その結果,背筋は1回の測定が必要であること,腹筋は姿勢に応じて複数回の測定が必要であることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は早期に物品をそろえ、測定を開始していく予定であった。しかし、新型コロナウィルスの感染対策の問題上、測定実施場所である病院への出入りが難しい時期があり、時間・環境の調整が難航してしまった。そのため、予定を変更して、病院での測定実施に備え、健常高齢者を対象にしての超音波画像診断装置での測定の検者内信頼性を確認することにした。

今後の研究の推進方策

必要物品の入手と測定実施場所との時間・環境の設定が完了したため,今年度は本年度に得られた計測の信頼性をもとにして病院の患者さんの測定を実施していく.
現在、計測者の病院の出入りが可能となり,計測を開始している.今後,新型コロナウィルスの様子を鑑みながら徐々に計測数を確保していく.具体的には,8月中に40名の計測,12月までに80名の計測,来年2月までに100名の計測を実施していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由といたしましては、必要物品を早期にそろえ、測定を開始したかったためである。
今後の研究費の使用計画としては、論文投稿費、校正費、学会参加費などに使用していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] Intraclass correlation coefficient of trunk muscle thicknesses in different positions measured using ultrasonography2021

    • 著者名/発表者名
      Endo Yoshiaki、Ito Akihiro、Hotta Syota、Yakabi Akihiro、Onoda Ko、Tani Hiroaki、Kubo Akira
    • 雑誌名

      Journal of Physical Therapy Science

      巻: 33 ページ: 283~287

    • DOI

      10.1589/jpts.33.283

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Relationship between muscle thickness and spinal column alignment in the standing and sitting positions2021

    • 著者名/発表者名
      Ito Akihiro、Endo Yoshiaki
    • 雑誌名

      International Research Journal of Medicine and Medical Sciences

      巻: 9 ページ: 19~23

    • DOI

      10.30918/irjmms.91.20.054

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Kinematic Characteristics of the McKenzie Exercise in Healthy Older Males2020

    • 著者名/発表者名
      Endo Yoshiaki、Ito Akihiro
    • 雑誌名

      Journal of Asian Rehabilitation Science

      巻: 3 ページ: 46~52

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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