研究課題/領域番号 |
20K23262
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
本島 直之 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (70884352)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 脳卒中片麻痺者 / 起立動作 / 三次元動作解析 / 失敗 / 回復期 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,立ち上がり解析動作を後方視的に解析し,立ち上がり動作に失敗する脳卒中片麻痺者の運動学的・運動力学的特徴を明らかにすることである.これらの目的を明らかにするために2020年度は,回復期の脳卒中片麻痺者の立ち上がり動作約1200例を後方視的に解析し,立ち上がり動作に失敗する施行を計測している対象者を26名,立ち上がりに成功する対象者を35名抽出した. これらのデータから,同一被験者の立ち上がり動作失敗時と成功時を比較し,成功時において骨盤と胸郭の前傾が大きいことが明らかになった.この結果は査読付き国内学術論文雑誌に投稿し査読審査中である.さらに,立ち上がりに失敗する片麻痺者と成功する片麻痺者を比較し,立ち上がり困難な片麻痺者が立ち上がりに成功するためには胸郭の前傾と股関節伸展モーメントの重要であることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度は計画している3つの分析のうち2つの分析を行うことができ,おおむね順調に進展しているといえる.これらの研究成果について,1つは学術論文に投稿中であり,もう一方の研究結果についても投稿に向けて準備をすすめている.
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今後の研究の推進方策 |
得られた研究成果の内,立ち上がりに失敗する脳卒中片麻痺者と成功する脳卒中片麻痺者の比較結果を国際雑誌に投稿する予定である.また,立ち上がり動作を経時的に計測している対象者を抽出し,立ち上がり困難な片麻痺者が立ち上がり可能となるまでの経時的変化を解析する.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は本年度に得られた成果を国際学術論文雑誌に投稿費用および,さらなる解析を行うための解析プログラムの購入および国内学会発表を行うために使用する予定である.
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