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2020 年度 実施状況報告書

女性アスリート障害の病態解明とバイオマーカーの探索的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K23282
研究機関北海道大学

研究代表者

清水 幸衣  北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (60880474)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードMRI / 撮像条件
研究実績の概要

本研究では、MRI画像による視床下部・下垂体系の評価が。女性アスリート障害のバイオマーカーとなり得るという仮説を立てた。この仮説を証明するため、女性アスリート障害症例・同年代の健常人・神経性やせ症症例を対象とした脳MRI撮像および栄養摂取状況・ホルモン値を含む血液検査所見・骨密度・体組成検査を行うこととしている。
女性アスリート障害においては、利用可能なエネルギーの低下(Low energy availability)が重要な役割を果たしており、脳MRIではエネルギー収支に関与する視床下部・下垂体系を中心として評価する必要がある。視床下部・下垂体系はサイズが小さく、また頭蓋底に近く副鼻腔の空気の影響を受けやすいため、適切な撮像条件の調整が重要となる。血流を評価するためのArterial Spin Labeling (ASL) 法や、容積測定を行うための3D-MRIにおいて、撮像条件の調整を行い、画質の評価を行った。
また、血流やサイズの他、Low energy availabilityの状態では、大脳白質の微細構築を評価するための拡散画像や、脳の代謝を評価するMR spectroscopy (MRS)が有用であると考えられる。これらの画像に関しても、撮像条件を検討し調整を行った。1回の脳MRI検査で行う最適な撮像法の組み合わせを検討し、適切な時間内に問題なく撮像可能であることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

女性アスリート障害の脳MRI所見については、解明されていない点が多く、本研究は探索的研究である。そのため、研究実施計画に記載した血流やサイズ測定に加え、多様なMRI撮像方法の中から最適な組み合わせを検討し、撮像条件を調整することに時間を要した。

今後の研究の推進方策

今後は、研究対象者の診療を行う診療科(女性アスリート・スポーツ外来、精神科神経科)と連携し、研究対象者の目標数に達するよう努める。また、得られた画像データの解析方法を確立する。

次年度使用額が生じた理由

健常ボランティアの検査を未施行であるため、謝金の支払いが行われなかった。また新型コロナ肺炎流行へ対応として、学会やカンファレンスはWebで行われ、旅費を要しなかった。次年度は、ボランティアへの謝金や、各種検査費用に使用する見込みである。

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公開日: 2021-12-27  

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