脳視床下部-下垂体系は小さな領域であり、以前は画像による評価が難しかったが、近年のMRI装置や撮像技術の進歩により画質の改善が可能となった。また、脳の容積といった形態的評価に加え、血流や代謝といた機能的な評価を行い、利用可能なエネルギー不足のバイオマーカー探索を勧めている。これまでも、女性アスリート障害症例の診療において骨密度・体組成・血液データ・栄養状態の評価という多角的な評価が行われてきたが、新たに脳MRIによる評価を加えることで、将来的に女性アスリート障害の病態解明ひいては女性アスリートの健康促進につながることが期待される。
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