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2020 年度 実施状況報告書

栄養因子ミッドカインの発現調節と運動療法の併用による新規の外傷性脳損傷治療の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K23291
研究機関鹿児島大学

研究代表者

高田 聖也  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00878283)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード外傷性脳損傷 / ミッドカイン / ミクログリア / マクロファージ
研究実績の概要

本研究では、C57/B6Jマウスを使用し、外傷性脳損傷を作成したのちに、アプタマーを用いて神経栄養因子ミッドカインを抑制することで外傷性脳損傷を軽減できるかどうかを検討している。ミッドカインは発生発達の段階で発現が増加するヘパリン結合性成長因子であり、細胞の遊走、増殖に係る。生体内においては通常抑制されているが、炎症等によって発現が増加し細胞遊走、免疫反応促進により炎症を加速させる。したがって、外傷性脳損傷早期におけるミッドカインの抑制は外傷性脳損傷後の炎症を軽減すると考えられる。今回はアプタマー治療の有効性を、外傷性脳損傷から2週間後の脳組織の脱落体積を指標として検討する。外傷性脳損傷の作成方法はいくつか存在するが、本研究では流体損傷モデルを採用している。アプタマーは体内に2日程度存在することから、モデル作成直後、2日後、4日後、6日後の4回腹腔内投与し、アプタマー治療群では1週間程度ミッドカインが抑制されるように設定している。コントロール群はアプタマー治療群と同じタイミングで生理食塩水を腹腔内投与している。モデル作成から2週間飼育し行動学的評価を行ったのち脳組織を採取する。現在、合計20匹モデルを作成したが、モデル作成直後に5匹が死亡し、6匹がモデル作成に不備があったため9匹がデータ解析用に採用され、アプタマー治療群が5匹、コントロール群が4匹であった。これらのマウスは現在飼育中であるため、行動学的評価、脳組織脱落体積の測定は行っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

モデル作成後の死亡、モデル作成不備による除外個体の影響で、解析用個体がそろうのに時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

内因性ミッドカインの抑制は炎症を軽減する一方で、外因性のミッドカイン投与は中枢神経細胞の生存や、脳梗塞モデル作成後の海馬神経細胞のアポトーシス抑制、脊髄損傷後の神経機能の回復などの効果を示すことが明らかとなっている。
急性期のアプタマー治療後は、回復期における外因性ミッドカインの投与による神経運動機能回復効果を検討する。

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公開日: 2021-12-27  

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