研究課題/領域番号 |
20K23304
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研究機関 | 大阪行岡医療大学 |
研究代表者 |
石川 みづき 大阪行岡医療大学, 医療学部, 助教 (70880269)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 骨格筋電気刺激 / 動脈機能 / 有酸素性運動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,下肢の有酸素性運動が実施困難な下肢の整形疾患罹患者,下肢を中心とした麻痺の罹患者,低体力者の動脈機能改善を目的とした上肢の有酸素性運動と下肢の骨格筋電気刺激の併用運動が動脈機能に及ぼす影響について明らかにすることである.既に研究代表者らの実験から,中強度の上肢の有酸素性運動と最大耐性強度での下肢の骨格筋電気刺激の併用が,動脈機能を向上させることが明らかになっている.しかし,今後この新たな運動プログラムを臨床応用させるためには,疾病の罹患者,低体力者を想定しより低強度化した運動プログラムを確立することが求められる.この新たな運動プログラムが構築されることにより,下肢の有酸素性運動が実施困難な対象者の動脈硬化,高血圧の予防に貢献することが考えられる. 健康な成人男性を対象に,低強度化した上肢の有酸素性運動と下肢の骨格筋電気刺激の併用運動を確立するため,中強度の上肢の有酸素性運動と下肢に与える骨格筋電気刺激の強度の変化による動脈機能への影響を比較検討する予定である.動脈機能の指標として,血管内皮機能の指標として血流依存性血管拡張反応検査装置を用いる.2020年度は,実験環境の整備,測定における安全性・信頼性の構築,骨格筋電気刺激および血流依存性血管拡張反応検査装置を用いた予備実験を実施した.2021年度は,本実験に取り組み,得られた結果を関連学会で発表,学術雑誌へ投稿していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動脈機能測定の機器,骨格筋電気刺激装置などの機器導入,実験環境の設定等については概ね計画通りに進めることができた. しかし,本研究はヒトを対象とした研究であり今回の新型コロナウイルス感染症による実験の制限を受け実験スケジュールにやや遅れが生じているため,研究の進捗状況としては,「やや遅れている」と判断した.今後,新型コロナウイルス感染症の流行と社会情勢に応じながら,実験を進めていく予定である.
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の今後の推進方策としては,健康な男性を対象に低強度の上肢の有酸素性運動と下肢への骨格筋電気刺激併用運動についての本実験に取り組んでいく.また,実験から得られた結果をまとめ,関連学会で発表し,学術誌への投稿を予定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
・計画当初は,同学園系列病院に存在する動脈機能の測定機器を使用するため物品費はかからない予定であったが新型コロナウイルス感染症の影響により計画的な使用が困難な状況となった.研究課題を遂行するために,前倒し支払請求を行い新たに動脈機能を測定する機器を導入する必要性が出たこと.・当該年度では,研究環境の構築および予備実験が主であったため統計解析ソフトを導入していない.本実験が始まる令和3年度に導入する.・参加予定であった学会がWEB開催となったこと.・当初の実験スケジュールから遅れており,現段階で予備実験の被験者への謝金支払いになっていること
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