研究課題/領域番号 |
20K23309
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
小松 瞭 仙台高等専門学校, 総合工学科, 助教 (10881469)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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キーワード | IMU / 変形性膝関節症 / 進行度 / 時系列解析 |
研究実績の概要 |
本年度は進行度に応じた変形性膝関節症の歩行特性についてさらなる定量化を行うべくIMUで計測できるセンサ情報を統合したセンサ・フュージョンを構築し膝関節屈曲角度を健常者,進行度の異なる変形性膝関節症患者に分類して推定,算出を行った.その結果,センサ・フュージョンで推定された膝関節屈曲角度は健常者に見られる歩行特性だけでなく従来のモーションキャプチャで得られたデータと同様の変形性膝関節症患者特有の歩行特性を定量化できることが分かった.特に変形性膝関節症患者はその進行度に応じて波形の平坦度合いや振幅比が変化していき,進行度が重度であるほど関節の可動域低下やこわばりが顕著となるような特性を示した. また変形性膝関節症患者の歩行特性を半自動的に検出するシステム構築を見据えて歩行周期特性の検出プログラムを構築した.本年度では適用する機械学習や関連する様々な手法を検討した結果,時系列解析手法を用いた検出を試みることとした.そして健常者を対象とした歩行計測実験を行い,構築したプログラムによる歩行周期検出の有用性を検証した.その結果ある程度正確に歩行周期を検出できることを確認したほか,立脚期,遊脚期と位相の変化や異常な動作パターンを歩行周期中より検出できる可能性が示唆された. 本年度は変形性膝関節症患者の歩行計測データを用いた解析や検証を実施することができなかったため,次年度へ計画を延長して患者データでの有用性を明らかにしていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
歩行周期を検出する機械学習/時系列解析の手法選定およびその構築に時間がかかり進捗が遅れている.また共同研究先にて複数人の被検者を対象とした歩行計測実験を実施する予定であったがコロナ禍の影響により実験を実施することができず変形性膝関節症患者の十分なデータを得られなかった.結果として今年度想定していた研究計画が十分に進まなかったために進捗が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
共同研究先へ赴き変形性膝関節症患者の歩行計測実験を実施する.また歩行周期特性を検出する時系列解析手法の有用性を健常者データによって検証していく.そして実際に変形性膝関節症の歩行特性を同手法によって検出することができるかを明らかにしていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により共同研究先への実験に赴けなかったために旅費が発生しなかったことと,予定していた論文投稿が遅れて掲載などにかかる費用が発生しなかったため,次年度使用額が生じた.
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