研究課題/領域番号 |
20K23362
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | biological wastewater / RAS / nitrification / denitrification / phosphorus removal / microbial community / zero water exchange |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,省エネルギー型生物学的処理技術であるDHS-USBシステムを陸上養殖に導入し,窒素(N)およびリン(P)化合物の同時除去を目指した閉鎖循環型養殖システムを構築することである.今年は、開発してきたDHS-USBがアクアリウム水槽水中のアンモニアと亜硝酸を高効率に除去することが可能であること中心的に国際学会と国際ジャーナルにを公開された。2021年1月11日オンラインで "The development of a prospective zero-water exchange system for aquaria using the ozone-DHS-USB system"を題しまして国際学会のInternational Conference on Sustainable Agriculture and Aquaculture (ICSAA)にアカデミックプレゼンテーションを行った。そして、2020年6月に ”A potential zero water exchange system for recirculating aquarium using a DHS-USB system coupled with ozone”をJournal of Environmental Technology (DOI: 10.1080/09593330.2020.1784295)に技術論文を公開した。また、2021年6月に公開する予定のClean Energy and Resource Recovery Book (Elsevier)に”Advanced biological water reclamation and reuse technologies for Recirculating Aquaculture Systeを題した章を書いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は水族館の維持と環境への水産養殖の負担を減らすために、窒素(N)とリン(P)の同時除去システムを開発することを目的としています。実験計画やリアクター制作などで4ヶ月くらいかかり、2021年1月31日より完成した。現在、7匹の錦鯉を二つの水槽に分けて窒素除去システム付水槽と窒素除去システム無し水槽に分けて実験を行った。両方の水槽の魚密度は5.66kg/m3である。窒素除去システム付水槽は硝化型DHS槽(スポンジ量:12L)と脱窒USB槽(容量:8L)をつき、水交換をしないまま運転を行っている。一方、窒素除去システム無しの水槽は週1回で水槽体積の20%の水を交換しながら運転を行っいる。これからデータを取りながら実験を進めていきたいと思う。
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今後の研究の推進方策 |
今後はリン酸塩濃度の低下に伴い予測される硝化細菌への影響を検証し,硝化細菌の活性,ひいては魚体成分の品質を維持する最適な運転方法を立案・確立することにある.本研究成果によって,硝化細菌の活性維持に必要なリン酸塩濃度が明らかとなり,硝化細菌の生理生態学のさらなる理解が期待されるだけでなく,高魚体密度養殖水槽への応用・展開も期待される。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス関連の渡航制限により、ほとんどの研究関連の会議および国際・国内学会がキャンセルあるいはオンラインで行われたため、予算支出が削減されました。
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