研究課題
本研究では、後開発途上国であるラオス及びネパールにおける持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)のさらなる推進のために、当該国で生じている学童の生活様式や健康・環境問題の変化とそのメカニズムを包括的かつ継時的な調査により把握し、各国の実情にあった教育内容の提案を試みた。その結果、ラオスについては、2022年から2023年に、2010年から2014年にかけて、ラオスの首都(ビエンチャン特別区)、その近郊(ドンカムサン、バンクーン)、北部(ルアンパパーン)、中部(サワンナケート)、南部(チャンパサック)の4地域で実施した小学校から高校までの児童生徒のライフスタイル調査及び健康診断活動(身長、体重、視力、聴力)の調査地域、調査対象校と同じ学校で、同様の調査を実施した。具体的には、健康診断(身長体重測定、視力調査、聴力調査)、ライフスタイル調査(就寝、入眠時間、睡眠時間、果物、野菜、肉、魚、卵、牛乳、ヨーグルト、炭酸飲料、スナック菓子などの摂取の頻度)、過去30日間の健康状況(頭痛、腰痛、腹痛、眼精疲労、疲労感、倦怠感等の不定愁訴の有無、通院などの有無など)、メンタルヘルス、経済状況(バイク、自転車、扇風機、冷蔵庫、車などの個人と家庭の保有状況)と、生活時間調査(勉強、遊び、家事手伝い、ゲーム、運動などの時間)、就学状況(遅刻、欠席、早退などの頻度)などについて質問紙により回答を得た。また、ネパールにおいても、首都と地方において学童のライフスタイル調査及び健康診断活動を行った。また、ラオス及びネパールの双方の国を対象として、ESDに関わる教育政策、教師用ガイドライン、教師用マニュアル、開発パートナーによるモデルプロジェクトの実施状況等について収集した情報を整理した。
すべて 2023 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)