研究課題/領域番号 |
20KK0058
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木村 正人 金沢大学, 数物科学系, 教授 (70263358)
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研究分担者 |
大塚 浩史 金沢大学, 数物科学系, 教授 (20342470)
野津 裕史 金沢大学, 数物科学系, 教授 (00588783)
POZAR Norbert 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (00646523)
VANMEURS PATRICK 金沢大学, 数物科学系, 助教 (20815378)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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キーワード | 勾配流 / 変分法 / 粒子系 / フェーズ・フィールド・モデル / 亀裂進展 / 形状最適化 |
研究実績の概要 |
本研究計画は、一般化された意味での新しい勾配流の数学理論が次々に生み出されている状況を受け、アイントホーフェン工科大学のマーク・ ペレティエ教授 の協力を得て、金沢大学で強力に推進している勾配流構造を持つ様々な魅力的な現象の数理モデルの解析を行うものである。当初の研究計画では、金沢大学のメ ンバーがアイントホーフェン工科大学を訪問し共同研究を行い、また先方の研究者を招聘することとしていたが、COVID19の影響により2021年度も渡航計画は1件を除き中止にせざるを得なかった。そのため、渡航に関する研究費を2022年度に繰り越し、2021年度はオンライン会議や電子メールによる研究打ち合わせを密に行うことで、研究計画のうち準備を進められるものを優先して行うなどの工夫を行なった。2021年度の成果としては、「粒子の相互作用・転位モデル」に関してヴァンマース・木村などが中心となり1編、「結晶成長・界面・流体」と「機械学習アルゴリズム」と「最適形状・工学アルゴリズム」の融合分野で野津と大学院生を中心に4編、「弾性体・破壊」分野で、木村と大学院生が中心となり5編、計9編の論文の出版に至った。特に、木村が中心となり、亀裂進展フェーズ・フィールド・モデルに関して、その勾配流構造と熱応力破壊や粘弾性破壊などへの拡張を行い2編の論文を発表した他、破壊モデルの不可逆性の数理モデルを数学的立場から国際共同研究の成果として2編の論文にまとめた。また、野津が中心となり、勾配構造に基づく非圧縮Navier-Stokes方程式の非線形境界条件の提案と解析を行った他、円柱周り流れを用いたバーチャル物理リザバー計算に関するいくつかの基礎的な数学研究および数値的検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID19の影響により、渡航計画の中止など研究計画を大幅に修正することとなり、一部の研究計画は先送りした。しかし、一方で、オンライン会議による研究 打ち合わせなどの方策を積極的に実施したり、2022年度以降の研究計画を前倒しして実施できた部分もあり、世界的に大変きびしいコロナ情勢ではあるが、2021 年度には9編の論文の発表に至り、2022年度について研究推進の見通しを立てることができている。
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今後の研究の推進方策 |
大学院生などの協力を得ることで、2022年度以降の研究計画を一部前倒しして実施したため、コロナ禍による渡航制限の影響は今のところ最低限に抑えられた。2021年度には、アイントホーフェン工科大学とのオンラインワークショップを開催し、年度末には、アイントホーフェン工科大学への1名の訪問が実現できた。2022年度には、金沢大のメンバーが複数名アイントホーフェン工科大学を訪問する予定で計画を立てており、順調に研究推進できる見通しである。一方、万が一、コロナの再蔓延やウクライナ情勢の影響などにより、渡航中止になることも想定し、その場合でも研究推進に支障がなるべく出ないよう研究計画をコントロールする。1つの方策として、アイントホーフェン工科大学側を含めた研究メンバーによる、オンラインセミナーを定期的に開催し、複数の研究テーマ間のアイデア・情報の交換を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
これまでCOVID19の影響により、渡航計画をほぼ中止にせざるを得なかった。2022年度には、これまで出来なかった渡航計画も含めて実施予定である。
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