研究課題/領域番号 |
20KK0059
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
日比 孝之 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 名誉教授 (80181113)
|
研究分担者 |
松田 一徳 北見工業大学, 工学部, 准教授 (20633241)
木村 杏子 静岡大学, 理学部, 准教授 (60572633)
柴田 和樹 立教大学, 理学部, 特定課題研究員 (70859123)
|
研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2025-03-31
|
キーワード | シチジー理論 / 有限単純グラフ / 極小自由分解 / 辺イデアル / 二項辺イデアル / ベッチテーブル / 誘導マッチング数 / 単項式イデアル |
研究実績の概要 |
コロナ禍の影響から、海外渡航はキャンセルとなり、現地に赴き国際共同研究を展開することは困難であった。しかしながら、オンライン、あるいはメールによる研究を推進し、以下の研究成果が得られた。 (1)Cameron--Walker グラフの辺イデアルの代数的な不変量である、正則度、h 多項式の次数、次元、深さの相互関係の探究を推進し、頂点の個数を固定するとき、それらの不変量がどのような振る舞いをするのかを解明した。(2)林と呼ばれる有限単純グラフの squarefree 冪の正則度の探究を実施し、特に、任意の squarefree 冪が linear resolution を持つ林を分類した。(3)グレブナー基底の理論を礎とする単項式イデアルの冪の componentwise linearity の研究を遂行し、弦グラフの辺イデアルの冪は componentwise linear であるという懸案の未解決問題に挑戦し、Cameron--Walker グラフなどを含む著名な類では肯定的であることを証明した。(4)有限分配束で、その join-meet イデアルが Koenig 型となるものを分類した。加えて、Koenig 型となるポリオミノイデアルを分類した。(5)squarefree イデアルの squarefree 冪の深さの振る舞いを探究した。とりわけ、正規化深さ函数の概念を導入し、非負整数の非増加函数はどのようなものも、適当な squarefree イデアルの正規化深さ函数となることを証明した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有限単純グラフの辺イデアルの冪を巡る研究が発展している。
|
今後の研究の推進方策 |
弦グラフの辺イデアルの冪は componentwise linear である、という懸案の未解決予想の完全解決に挑戦する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響から、海外渡航はキャンセルとなったから、外国旅費が使用できなかった。コロナ禍の収束後、海外渡航の期間を大幅に延長し、外国旅費を使用する。
|