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2020 年度 実施状況報告書

生物化学的な知見に基づく宿主作物への根寄生雑草に対する新規防御機構の付与

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0131
研究機関大阪府立大学

研究代表者

岡澤 敦司  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10294042)

研究分担者 杉本 幸裕  神戸大学, 農学研究科, 教授 (10243411)
若林 孝俊  神戸大学, 農学研究科, 助手 (20843858)
研究期間 (年度) 2020-10-27 – 2024-03-31
キーワード寄生雑草 / ハマウツボ / 糖代謝 / ストリゴラクトン
研究実績の概要

ハマウツボ科(Orobanchaceae)ハマウツボ属の根寄生雑草ヤセウツボ(Orobanche minor)の発芽過程で、細胞壁型インベルターゼの活性調節に関わると予想されるインベルターゼインヒビター様蛋白質をコードする遺伝子のクローニングに着手した。この配列は、以前行ったトランスクリプトーム解析によって取得した(Okazawa et al., J. Pestic. Sci., 45, 230-237, 2020)。現在、この遺伝子について大腸菌発現用ベクター及びトマト発現用ベクターの構築を行っている。本実験は、スーダンにおいて同時に進める予定であったが、現状では現地への渡航が困難であるため、Zoom による Web ミーティングを開催した。Web ミーティングにて、スーダンの状況確認及び今後の研究の進め方について議論を行なった。本ミーティングには、研究代表者、研究分担者、相手国側研究分担者の4名と学部学生が参加した。
また、根寄生雑草の生物的防除に関わる派生研究として放線菌由来のホルモンであるブテノライド化合物がヤセウツボの発芽活性を持つことを発見し、論文として報告した(Okazawa et al., J. Pestic. Sci., in press)。さらに、ヤセウツボの種子中でのプランテオースの局在や、その代謝に関わる酵素の細胞内局在など、発芽種子中の糖代謝に関する重要な生化学的知見を取得した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

国内における研究課題は順調に進行している。しかし、COVID-19 の世界的な拡大に伴い、スーダンにおいても状況が深刻であり、現時点で相手国への渡航予定は立てられない状況にある。そのような状況においても Web ミーティングを開催し、状況の改善が見られた場合には、直ちに現地での研究を開始できるような体制を構築中である。

今後の研究の推進方策

国内の研究は、引き続き当初の研究計画に従って研究を進める。研究課題 1 では、トマトへ根寄生雑草の糖代謝、糖の取り込み阻害すると予想されるインベルターゼインヒビターの導入を進める。課題2では、ゲノム編集により、植物の成長に影響を与えることなく、根寄生雑草の発芽を誘導しないトマトの作出を進める。いずれの課題においても、コロナ下での国際共同研究の進め方を模索し、アフターコロナに共同研究を加速できるような体制を構築する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により相手国への渡航が不可となった。コロナの状況が収束し次第、相手国へ渡航し、現地での共同研究を加速させる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] National Centre for Reserch(スーダン)

    • 国名
      スーダン
    • 外国機関名
      National Centre for Reserch
  • [学会発表] 根寄生雑草ヤセウツボの発芽におけるプランテオースの代謝部位2021

    • 著者名/発表者名
      岡澤敦司、岡野ひかる、新間秀一、小川拓水、杉本幸裕、太田大策
    • 学会等名
      日本農薬学会第 46 回大会
  • [学会発表] ヤセウツボ種子内でプランテオースを加水分解する α-ガラクトシダーゼの局在の解明2021

    • 著者名/発表者名
      岡野ひかる、小川拓水、杉本幸裕、太田大策、岡澤敦司
    • 学会等名
      日本農芸化学会 2021 年度大会

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公開日: 2021-12-27  

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