今後の研究の推進方策 |
気候変動で深刻化する疫病菌Phytophthora属やColletotrichum属のマイコウイルスに関しては、疫病菌専門家植松清次氏(元千葉県暖地農業研究センター)と共に現地に行き、マンゴー、ドリアンなど商品価値の高い果物類を対象に疫病菌の分離、それらに感染するウイルス調査を行う。7月26日~28日にLe Van Vang学府長らの主催で開催されるInternational Conference on Bio Protection for Sustainable Agricultureに、安藤哲元カントー大学招聘教授らと共に、森山、植松氏も招待講演者として参加する。 薬剤添加YG液体培地におけるウイルス粒子流出比較: MoCV1-A感染菌株を200 mL YG液体培地で1週間培養後、5種の薬剤を任意の濃度で添加しさらに4週間培養を行い、培養上清を採取し、PVDFメンブレンまたはメッシュフィルターで濾過後、100k G, 1.5hで超遠心分離を試み、沈殿を溶解後、核酸、タンパク質検出を行う。 MoCV1ファミリーにおける浸透圧ストレス応答比較: MoCV1-A, MoCV1-A-a, MoCV1-B, MoCV1-D感染菌株およびそのフリー化株を供試して、高浸透圧に対する応答を簡易的に比較する。0.5 M, 1.0 M KCl添加PDA培地および0.5 M, 1.0 M Sorbitol添加PDA培地を作製し, 5日間培養し, 菌叢変化を観察する。 共免疫沈降によるMoCV1-A CPと相互作用する宿主タンパク質の推定: 2週間YG液体培養したMoCV1-A感染菌体からタンパク質を粗抽出し, MoCV1-A ORF3p抗体, ORF4p抗体を5μL別々に加え4℃, 2hインキュベート後、Protein A AgaroseビーズによりSDS-PAGE, Western 解析する。
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