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2020 年度 実施状況報告書

カタツムリにおける左右二型現象の起源と進化動態

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0169
研究機関武蔵野美術大学

研究代表者

細 将貴  武蔵野美術大学, 造形学部, 准教授 (80557695)

研究分担者 山道 真人  長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員准教授 (70734804)
田畑 諒一  滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 学芸員 (00793308)
研究期間 (年度) 2020-10-27 – 2026-03-31
キーワード表現型多型 / 標識再捕 / 集団構造
研究実績の概要

年度後半からの開始されたプロジェクトであるため、得られた研究実績は非常に限られる。その限られた時間のなかで、我々は以下の2点について、進捗を認めることができた。
まず、プロジェクトの実施にあたって確実に必要となる飼育実験設備の整備を進めた。具体的には、飼育に用いる容器を整理し、規格を揃えることにより、大量飼育を開始した場合にもすぐに対応できる準備を整えた。次に、飼育容器を格納する人工気象器の内部を整理し、容器を規則的に配置できるよう整えた。今後、対象種ではない種を対象に、この飼育環境で問題が生じないかを試験していく予定である。
また、現在に至るまでコロナ禍のため渡航の目処がたたず、新しいサンプルやデータを取得することが難しい状況が続いていることから、図らずしもサンプリング計画を効率化するための時間的猶予が生じた。そこで、すでに得られていたSNPデータに対し、ADMIXTUREを用いた集団構造解析を進めた。その結果、いくつかの地点は他の地点で代表できることが明らかとなり、重点的にサンプリングするべき地域の絞り込みが可能となった。なお、この追加の解析結果は、既存の予備的な系統解析の結果を覆すことはなく、我々の仮説をより強く支持するものであった。今後、用いるデータや条件をさまざまに検討して再解析を繰り返し、また植生や道路状況といった地理情報を考慮していくことにより、より具体的にサンプリング計画を練っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍のため渡航の目処がたたず、新しいサンプルやデータを取得することが難しい状況にある。

今後の研究の推進方策

コロナ禍のため渡航の目処がたたず、新しいサンプルやデータを取得することが難しい状況にある。この状況が続く限り、プロジェクトの開始以前に得られたデータから予備的な解析を進める程度の進捗しか期待することができない。この問題はプロジェクトを構想した時点で予想されたことであり、プランBへの切り替えが必要となったことを意味する。すなわち、今後は海外共同研究者から送付される生体を用いた飼育実験に注力する予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により海外調査が実施できなかったため。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Gleaning, fast and slow: In defense of a canonical ecological trade-off2021

    • 著者名/発表者名
      Letten Andrew D.、Yamamichi Masato
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Academy of Sciences

      巻: 118 ページ: n/a~

    • DOI

      10.1073/pnas.2022754118

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] A unified framework for herbivore-to-producer biomass ratio reveals the relative influence of four ecological factors2021

    • 著者名/発表者名
      Kazama Takehiro、Urabe Jotaro、Yamamichi Masato、Tokita Kotaro、Yin Xuwang、Katano Izumi、Doi Hideyuki、Yoshida Takehito、Hairston Nelson G.
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 4 ページ: n/a~

    • DOI

      10.1038/s42003-020-01587-9

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Life-History Modeling Reveals the Ecological and Evolutionary Significance of Autotomy2020

    • 著者名/発表者名
      Hoso Masaki、Shimatani Ichiro K.
    • 雑誌名

      The American Naturalist

      巻: 196 ページ: 690~703

    • DOI

      10.1086/711311

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 進化を考慮した保全生態学の確立と生態系管理に向けて2020

    • 著者名/発表者名
      門脇 浩明、山道 真人、深野 祐也、石塚 航、三村 真紀子、西廣 淳、横溝 裕行、内海 俊介
    • 雑誌名

      保全生態学研究

      巻: 25 ページ: n/a~

    • DOI

      10.18960/hozen.1933

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 多種共存理論の現代的統合2021

    • 著者名/発表者名
      山道真人
    • 学会等名
      第68回日本生態学会大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 共存理論をどのように実証するか2021

    • 著者名/発表者名
      篠原直登, 山道真人
    • 学会等名
      第68回日本生態学会大会
  • [学会発表] Evolution of chiral reversal in snails2020

    • 著者名/発表者名
      Masaki Hoso
    • 学会等名
      MBSJ2020
    • 招待講演
  • [図書] Diversity of Functional Traits and Interactions: Perspectives on Community Dynamics (Theoretical Biology)2020

    • 著者名/発表者名
      Yamamichi Masato
    • 総ページ数
      221
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      9811579520

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公開日: 2021-12-27  

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