研究課題/領域番号 |
20KK0179
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 昇太 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授(常勤) (90432434)
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研究分担者 |
松本 悠希 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員(常勤) (30749114)
金城 武士 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90724211)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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キーワード | 結核 / 非結核性抗酸菌症 / MLST / 分子疫学 |
研究実績の概要 |
2020年度はリアルタイム同定システムの構築を行った。これまでに我々が開発してきたMLSTをベースとした解析手法を用いることで、ゲノムサイズの10倍程度という少量のデータがあれば、NTMの菌種同定を亜種レベルで行うことができることが、これまでの検討により判明していた。そこでシークエンス中にリアルタイムに配列が得られる次世代シークエンサーであるMinIONを用いてこの手法を拡張することで、シークエンスを行いながら解読されたゲノム配列を用いて菌種同定を行うリアルタイム解析システムを開発した。開発した解析システムを大阪大学内のオンプレミスの計算ノード群上に構築し、計算ネットワーク基盤を構築した。この解析システムではMinIONシークエンサーに直接接続されデータの取得を担う末端計算ノードと、配列解析を行う計算ノードが分離しても動作するように設計されており、病院検査室等でシークエンスされたデータがインターネットを介してリアルタイムに解析が行われる。これにより、MinIONシークエンサーに接続された計算機が大阪大学内のオンプレミスへシークエンスデータを送信・解析が行われるため、病院検査室の検査担当者は情報科学の専門知識なしに高精度な菌種同定結果を得ることが可能となった。 2021年度以降は、海外共同研究者である Karuniawati 副医学部長の協力のもと、この解析システムをインドネシア大学およびその連携病院へ導入し、インドネシアにおける結核の疫学調査の実施を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響によりインドネシアへ渡航できる状況にないため
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今後の研究の推進方策 |
我が国およびインドネシアの感染状況が落ち着き次第、インドネシアへ渡航し、現地で海外共同研究者である Karuniawati 副医学部長の協力のもとでゲノム解析拠点の立ち上げを推進してゆく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響によりインドネシアへの渡航ができなかったため
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