研究課題/領域番号 |
20KK0187
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
大橋 紹宏 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (80835249)
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研究分担者 |
向原 徹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (80435718)
桑田 健 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 部門長 (00327321)
堀居 拓郎 群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (00361387)
鹿島 幸恵 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (80831883)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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キーワード | BRCA2 / 意義不明変異(VUS) / 家族性乳癌・卵巣癌症候群(HBOC) / 5’非翻訳領域に位置する新規BRCA2変異 / スプライシング異常 |
研究成果の概要 |
BRCA2解析に特化した分子・細胞生物学的アプローチ、臨床データベースや臨床検体サンプル用いた解析を実施した。①健常者と比較して発端者のBRCA2 mRNAではイントロン1の挿入が顕著に観察され、またこのイントロン1挿入型BRCA2 mRNAの多くはBRCA2変異を有する発端者母方アレル由来であった。②レポーターアッセイの結果から変異型BRCA2ではイントロン1のスプライシング異常が生じるため、BRCA2の成熟型mRNAおよびタンパク質の発現が強く抑制されていることが考えられる。③発端者乳がん組織では、BRCA2のタンパク発現が著しく低下しており、BRCA2の機能欠損が生じている可能性が高い
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自由記述の分野 |
がん創薬研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回我々は遺伝子パネル試験(NCCオンコパネル)において、家族性乳癌・卵巣癌症候群(HBOC)症候群の乳がん患者(発端者)から、開始コドンより上流部の5’非翻訳領域に位置する新規BRCA2変異を同定した。この新規変異は、エクソン1とイントロン1の連結部分のイントロン側に位置する1塩基置換(c.-40+1 G>A)で、エクソン2内の開始コドン以降の変異解析を行う一般的なBRCA2変異解析検査では検出し得ない領域である。我々が同定した新規BRCA2 VUS(c.-40+1 G>A)の病的変異との関連を明らかとする生物学的意義に加え、HBOC症候群の新たな治療戦略に大きく影響を及ぼすと考えられる。
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