研究課題/領域番号 |
20KK0215
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川上 憲人 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90177650)
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研究分担者 |
堤 明純 北里大学, 医学部, 教授 (10289366)
西 大輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (40450605)
渡辺 和広 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60822682)
武村 雪絵 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (70361467)
櫻谷 あすか 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70845461)
今村 幸太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (80722793)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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キーワード | ストレスマネジメント / 看護師 / タイ / ベトナム / COVID-19 |
研究実績の概要 |
1)研究打ち合わせ会議を3回、ZOOMにより開催した。メール等による意見交換と合わせ、研究デザイン、研究手順とスケジュール、成果のとりまとめ方と政策・制度への実装による普及のあり方について計画を作成した。 2)介入プログラムの開発:日本国内で開発された一般労働者向けの認知行動的プログラムおよびベトナム向けに開発した看護師向けプログラムをもとに、6週間・6回の学習(1回15分程度)からなる共通のeラーニングプログラムの各国語版の開発を進めた。COVID-19感染拡大下での看護師のストレスマネジメントのための学習について特化したモジュールを追加するための作業を進めた。 3)アウトカム指標を以下のように決め、各国で尺度を準備することとした:プライマリアウトカム:DASS211.、セカンダリアウトカム:1 Fear of COVID-19 Scale (Ahorsu et al, 2020); 2. Kessler 6 (K6) (Kessler et al., 2002); 3. Anxiety and stress (DASS21) (Henry et al., 2005); 4. Work engagement (UWES) (Schaufeli et al, 2002); 5.Health-related QOL (EQ-5D-5L) (Herdman et al., 2011); 6. Sick leave days (1 item) and work performance (1 item) (adopted from WHO-HPQ) (Kessler et al., 2003); 7. Intention to leave (intention to leave the profession; intention to leave the organization) (Hasselhorn et al., 2005); 8. Quality of nursing care (self-reported)。プロセス指標として、学習回数を評価する。また普及実装アウトカムとしてImplementation Outcome Scales for Digital Mental Health (iOSDMH) を使用することを決めた。 4)ランダム化比較試験の準備:ランダム化比較試験の研究デザインおよびプロトコールを確定し、臨床試験登録を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究デザイン、研究プロトコル、アウトカム指標の検討、準備が順調に進んでいる。調査対象となる病院のリクルートも順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
ランダム化比較試験を2021年9月から2022年3月まで実施する。 1)参加者のリクルートとベースライン調査の実施:研究参加協力の得られた病院から、看護師をリクルートする。2)プログラムの利用:介入群に割り付けられた研究参加者に対して、スマートフォンアプリによるストレスマネジメントプログラムを6週間提供する。3)フォローアップ調査の実施:ベースライン調査から3ヶ月、6ヶ月時点で、参加者にフォローアップ調査を行う。 結果の解析と論文の作成(2022年度):代表研究者および分担研究者が各国を訪問し、現地の研究者と協力してデータを解析する。アウトカム指標について、各国で収集されたランダム化比較試験のデータを統合し、プログラムの効果を線形および一般化混合モデル(成長曲線モデルおよび分散分析モデル)で解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度にはプログラムの修正、追加を検討した上で、2021年度に翻訳、システムへの実装を行うこととしたため、2020年度の経費が不要となった。これらの経費は2021年度に翻訳、システムへの実経費として使用する。2021年度分として請求した助成金は、主にランダム化比較試験の実施のために使用する。
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