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2020 年度 実施状況報告書

新興感染症モニタリングと情報発信に向けた疾病集積性の検討と重症化要因の解明研究

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0218
研究機関自治医科大学

研究代表者

間辺 利江  自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50723110)

研究分担者 野原 康弘  自治医科大学, 医学部, 助教 (80833053)
中村 晃久  自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (00880072)
小谷 和彦  自治医科大学, 医学部, 教授 (60335510)
畠山 修司  自治医科大学, 医学部, 教授 (40463864)
藤倉 雄二  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 内科, 講師 (60598796)
赤津 裕康  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00399734)
神林 弾  昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (50890787)
研究期間 (年度) 2020-10-27 – 2023-03-31
キーワード新興感染症 / COVID-19 / 空間疫学 / 疾病集積性 / 知識・態度・行動 (KAP) 調査 / ベトナム / 数理モデル
研究実績の概要

2019年12月に中国から報告された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は瞬く間にパンデミックとなり世界中の人々の生活や生命を脅かし続けている。一方、国や地域により感染者・死亡者数は大きく異なり、更なる重症者増加の阻止、将来の新興感染症対策として、各国の感染や重症化を左右した要因の解明、継続した感染モニタリング(流行監視)と迅速な情報発信のシステム化は必須である。本研究は、COVID-19の感染者・死亡者数や過去の新興感染症経験の異なる三ヶ国(ベトナム、メキシコ、日本)の国際共同研究により、①各国COVID-19の空間的・時間的疾病集積性、②現地調査による発生・重症化の学際的要因、③医学的重症化要因の比較・検討を行い、リアルタイムの流行監視と迅速な情報発信を可能とするシステムを構築し、システムが実生活で使えるアプリの開発とその実装を目的とする。
2020年度は研究実施計画に基づき、ベトナムのCOVID-19感染者状況をベトナム保健省等から公表のデータを収集し、死亡者が未だいなかった7月末までの症例の要約と空間・時間解析を実施、ベトナムでの感染者発生要因の検討と、感染流行予測数理モデルを検討した。ベトナムの共同研究者らの協力を以て、地域住民を対象とした、WHOのガイダンスであるRCCE (Risk Communication and Community Engagement) Action Plan COVID-19 preparedness and responseに基づく知識・態度・行動(KAP)調査を実施すべく、現地共同機関のバクマイ病院のIRB申請の研究計画書を作成した(ベトナム語、英語)。COVID-19の重症化要因の解明研究としては、学術論文のシステマティックレビュー&メタアナリシスから、致死率、合併症、基礎疾患、症状発生頻度、治療方法を整理・検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

COVID-19の状況下、これまでのように自由に国内外の移動が出来ない状況下で、ベトナムでの研究は、アウトブレイクが収束している合間をぬって現地の共同研究者の協力の下、調査研究を準備し、初年度の計画以上の進捗であった。
一方、メキシコのCOVID-19の状況はかなり深刻であり、患者対応にあたっている現地共同研究者の動きがとれない状況が続いているため、初年度、メキシコでは計画通りの研究活動をすることが不可能であった。

今後の研究の推進方策

COVID-19は変異株の出現など、依然として国際的状況は深刻であり感染の収束の目途も未だたっていない。このような状況下での国際共同研究は不自由な部分があるが、この半年の初年度の研究活動で、現地の研究者とリモート会議等を頻回に行い、日本からの研究者の現地への訪問がなくとも現地共同研究者が主体となって調査研究等を行うしくみが確立出来てきた。2021年度は、現地の研究協力者の強化を図り、現地調査及び現地地域住民や医療従事者を対象としたCOVID-19に関するKAP調査を実施する。更に、日本国内での地域住民を対象とした同様のKAP調査を実施、国際比較するなかで、感染と重症化要因の解明に寄与する。学術文献のシステマティックレビュー&メタアナリシスは国内外の研究者への教育指導を行い、解析出来る研究協力者を強化し、引き続き行い臨床要因及び、社会経済的要因の解明を行う。
メキシコでの現地調査は引き続き困難が予測されるが、日本、ベトナム、メキシコのCOVID-19の公表されている症例データより、空間・時間解析による疾病の地理的時間的集積性、症例数の日計・週計のプロットによるアウトブレイク発生時の近似曲線のパターン化等により、感染流行監視の為の数理モデルを構築する。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19による渡航制限等により、2020年度には実施出来なかった現地調査と地域住民や医療従事者を対象としたインタビュー調査を、2021年度には現地の共同研究者が主体となって実施する計画である。日本・ベトナム・メキシコの各研究者は、研究の加速化と質の向上を図る為、数理モデルの構築も強化する。これら調査・研究に必要な経費と現地研究協力者の増員・強化の必要性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Favipiravir for the treatment of patients with COVID-19: A systematic review and meta-analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Manabe T, Kambayashi D, Akatsu H, Kudo K.
    • 雑誌名

      BMC Infectious Diseases

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Trends in clinical features of novel coronavirus disease (COVID-19): A systematic review and meta-analysis of studies published from December 2019 to February 2020.2020

    • 著者名/発表者名
      Manabe T, Akatsu H, Kotani K, Kudo K.
    • 雑誌名

      Respiratory Investigation

      巻: 58 ページ: 409-418

    • DOI

      10.1016/j.resinv.2020.05.005.

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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