研究課題/領域番号 |
20KK0242
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
加藤 亮 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10302332)
|
研究分担者 |
大倉 芙美 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 農村開発領域, 任期付研究員 (10880297)
橋本 禅 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20462492)
乃田 啓吾 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (60646371)
木村 匡臣 近畿大学, 農学部, 講師 (80725664)
堀切 友紀子 東京農工大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90647645)
|
研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
|
キーワード | 水環境 / 生態系サービス / InVEST / 土地利用計画 / 水利用 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は持続的な参加型環境管理システムを構築する手法を開発することとする。そのために小目的を3つ設定する。1)水利用の粗放化が予見される地域で,生態系サービスの価値を,環境モニタリングデータと環境動態メカニズムの解析を実施し,予測を行う。その予測情報を明示化してステークホルダーと共有し,各集団が合意可能な将来シナリオの構築に提供する。2)共有された情報・予測結果に基づき,さまざまなステークホルダーが存在する中でのコンフリクト解析と持続的な水環境に向けた複数の将来シナリオを構築する。3)住民等の参加型ワークショップを開催し,解析結果や将来シナリオを共有する。ワークショップと構造化アンケートを活用して価値観の変容を引き出し,合意形成可能で,持続的な将来シナリオを選択し,シナリオの実現に向けた環境保全活動を準備する。 本年度の成果として,ラオスから土地利用データを共有し,InVESTと呼ばれる生態系サービス評価モデルのNDR(Nutrient Delivery Ratio)によって,窒素負荷の発生分布状況を把握することができた。 これは、1)の目的に対応する。 2),3)の研究目的のため,現地研究者と協力し,リモートワークショップの開催を準備している。また国内研究者と打ち合わせを進め,方針として現地の住民のリーダーや水田農家の実質的な指導者を対象に,現地研究者を通じて水環境価値の構成要員や,水利用と水環境に関するトレードオフ解析を実施するための準備を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため,現地に赴くことができず,ワークショップの開催やモニタリングの実施について,現地共同研究者とリモートで実施する必要があり,通常よりも調整に時間がかかっている。また,現地のコロナ禍の状況がひどく,都市封鎖の影響もあり現地共同研究者も自由に動けるわけではないため,進捗としてはやや遅れていると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
オンラインを中心に,現地のロックダウンが解除される5月末からリモートでワークショップおよびモニタリングのための機材の郵送と設置依頼を行う。データの回収方法について,現地共同研究者と打ち合わせ,コロナ禍における研究協力体制を再構築する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため,予定していた現地への渡航が禁止され,配分していた予算を使用することができなかった。 次年度以降,渡航が認められるようになったら現地にて調査およびワークショップの開催等を実施する。
|