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2022 年度 実施状況報告書

ポスト・コロナ時代におけるタイの南海産品をめぐる管理・生産・販売実態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0267
研究機関国士舘大学

研究代表者

鈴木 佑記  国士舘大学, 政経学部, 准教授 (60732782)

研究期間 (年度) 2021 – 2023
キーワード新型コロナウィルス感染症(Covid-19) / ポスト・コロナ / 南海産品 / 漁民 / モーケン
研究実績の概要

本研究は、新型コロナウィルス感染症(Covid-19)の感染拡大後の時代(ポスト・コロナ時代)における、タイの南海産品の管理・生産・販売の実態について、現地研究者との共同調査により明らかにすることを目的とする。南海産品とは、中国と世界の華人市場を流通の最終目的地とする海産物を指す。近年、海産物の消費量は世界規模で増大しており、とりわけ2000年代以降、南海産品の需要が急激に高まっている。そのため海洋資源をどのように管理すべきか、南海産品で生計をたてる漁民の生活実態に即した施策が求められている。またポスト・コロナ時代のタイでは、漁民に配慮した新たな管理体制が模索されつつある。本国際共同研究では、申請者の基課題を足掛かりとし、タイに暮らすモーケン人(少数民族であり漁民でもある)が国家による管理のもと、どのように南海産品を生産(採捕・加工・保存)し、販売しているのかを明らかにする。本年度は前半を国内においてWeb上におけるタイの南海産品に関する情報収集に専念した。後半はタイに滞在し、共同研究者であるチュラーロンコーン大学社会調査研究所所長のナルモン・アルノータイ先生、またラノーン・コミュニティ・カレッジのパリワット・チャンキット先生と緊密に連絡を重ね、2022年11月と12月に共同調査を実施した。2023年1月から3月までの間に、昨年末の調査で得られた一部のデータを用いて論考を2本執筆し、研究書籍(分担執筆)として2024年に出版される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り2022年度からタイに滞在し、共同研究者の二人と対面を含めて頻繁に連絡を取り合い、共同調査を実施している。具体的には、11月にナルモン先生とその研究者チームと共に海民の会合に参加して聞き取り調査を行い、12月にパリワット先生と共にモーケン村落で実地調査を実施した。そうして得られたデータの一部を用いて成果も発表しているため、「おおむね順調に進展している」とした。

今後の研究の推進方策

2023年度は4月に所属先のチュラーロンコーン大学社会調査研究所において、成果の一部をタイ語で発表するほか、8月までは引き続きタイに滞在して共同調査を実施する。日本帰国後はタイ滞在中に得られたデータを整理し、2月から3月にかけて最後の現地調査を実施し、成果をまとめる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] メディアとしての境界人:コロナ禍を生きぬくタイの海民モーケン2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木佑記
    • 学会等名
      北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院プロジェクト「危機のメディア」
  • [学会発表] 移動・遊動2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木佑記
    • 学会等名
      科研費基盤(S)社会性の起原と進化:人類学と霊長類学の協働に基づく人類進化理論の新開拓 第7回若手研究会
  • [学会発表] 海民モーケンの遊動性:経済的側面の変化に着目して2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木佑記
    • 学会等名
      科研費基盤(S)社会性の起原と進化:人類学と霊長類学の協働に基づく人類進化理論の新開拓 第7回若手研究会

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公開日: 2023-12-25  

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