本研究の目的は、研究代表者が進めてきた、地域社会の災害対応の長期的変容についての具体的な知見と経験を、災害に関わる多様なアクター(住民、民間組織、行政等)にとって活用可能なものにすることである。具体的には(1)三陸の長期的変容を民族誌的に描き出し、(2)それを諸アクターが実際に解釈・応用するプロセスの観察と記述を行い、(3)以上を通じて、より多くのアクターが災害の民族誌を創造的に活用可能にするための方法を提示する。 2021年度は、当初計画では、(1)国内外の研究雑誌に基課題の成果を公表しつつ、渡航準備を進める、(2)共同研究の開始し、オンラインで海外共同研究者との研究打ち合わせを行い、イギリス滞在中の具体的な計画を確定する という予定であった。 新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑み、2021年度中の予備的な渡航は中止したが、それ以外は予定通りであり、オンラインで共同研究者と継続的にやり取りをしながら2022年度の渡航のための手続きを進めるとともに、滞在中の研究計画について相談した。
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