研究課題/領域番号 |
20KK0271
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木村 周平 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10512246)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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キーワード | 民族誌 / 災害対応 |
研究実績の概要 |
2022年は本研究課題における中心的な内容である、イギリス・マンチェスター大学での滞在、そしてWatanabe Chika氏との共同研究を進めた。 まず4月に渡航し、Watanabe氏と今後の研究について議論するとともに、マンチェスターにおける生活基盤を整えた。参加を予定していた国際人類学民族学科学連合の大会はキャンセルになってしまったが、7月に開催されたヨーロッパ社会人類学会の研究大会に参加し、様々な先端的な研究にふれることができた。加えて、Watanabe氏や彼女の共同研究者とともに、イギリス東岸部での海岸浸食地域を訪問し、コミュニティレベルでの対応について情報収集するとともに、Watanabe氏がペルーで進めてきた災害経験に対する語りの映像化およびゲーム化について共有し、意見交換を行った。9月には英国日本学会の研究大会にも参加した。11月には北欧緊急事態・災害研究学会に参加し、Watanabe氏と共同で、日本の防災NPOを事例に、「遊び」をキーワードに災害に取り組むことについての発表を行った。また、マンチェスター大学社会人類学部で行われるセミナーに継続的に参加した。 このように学会等に参加し、新たな知見を得ながら、研究を進めた。滞在期間中に2つの論文、2つの書評を公するとともに、Watanabe氏との共著を含む3つのbook chapterを執筆した。併せて、当初計画にある民族誌についても、Watanabes氏らと意見交換し、計画をブラッシュアップしたうえで、執筆を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績に記載した通り、マンチェスター大学滞在中に、学会発表および論文執筆を進めることができた。研究計画書に記載した事項のうちのいくつかは現地の状況のために滞在中に実現することができなかったが、帰国後も引き続きWatanabe氏との共同研究は継続しており、今後のプロジェクトも計画中である。その意味で、国際共同研究強化という観点から見れば、順調に進捗していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究自体は2022年度のマンチェスター大学での滞在をもってほぼ終了となるが、上記の通り、今後のプロジェクトについて計画を進め、新たに助成金に応募するとともに、book chapter等の刊行に向けて修正を進める。また当初計画にある民族誌についても執筆を進める。
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