本研究では、基課題において既にサンプリングされ、エピゲノムワイド解析を終えているメチル化アレイデータを対象に、機械学習を用いてエピゲノム情報に基づいた養育状況および発達状況のリスク推定モデリングの構築を行った。その結果、モデルはテストデータにおいて、小児期逆境体験の有無に関する推定リスクスコアは71.5%、分類性能の指標であるAUCは0.76という高い性能を示した。またリスク推定に関与しているメチル化部位は「シナプス伝達」や「神経システム発生」に関与していることが見いだされた。また、本研究の有効性を傍証するために、メンタルヘルス領域におけるメチル化リスク推定モデルに関するレビューを行った。
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