研究課題/領域番号 |
20KK0284
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
河合 沙織 龍谷大学, 国際学部, 准教授 (60734499)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2024
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キーワード | 社会課題 / 地域経済発展 / 国際協力 / ブラジル |
研究実績の概要 |
本研究は,ブラジルの地域経済発展と社会課題について近接・関連分野の海外研究者と共同研究を行うことで,特定地域が抱える社会課題をグローバルイシューと関連付けて整理し,解決策の模索に必要な議論を明らかにすることを目的としている。2023年度は,ブラジリア大学国際関係研究所の客員研究員として在外研究を行った。マクロレベルでの政治経済動向について,経済構造改革に関する理論的・実証的研究を集めた学術書の編集プロジェクトを立ち上げた。社会課題解決に資するプロジェクトに着目した研究については,保健医療分野の社会課題に関して,共同研究者であるブラジリア大学のRodrigo Pires de Campos教授にくわえ,国際機関に所属する研究者を交えて研究論文の構想を議論した。また,グローバルヘルスや国際協力論の文脈において日本の政府開発援助(ODA)がどのような役割を果たしてきたのかを明らかにすべく,ペルナンブコ連邦大学公衆衛生社会開発センターの研究者とインタビュー調査の実施に向けた準備を進めた。労働市場におけるジェンダーバイアスやインターセクショナリティに着目した研究に関してメキシコの研究者らと国際パネルを企画し,2024年6月に開催予定の国際会議に申込み,アクセプトされた。2023年度を通して,ブラジルのマクロ経済政策に関する査読付き論文1本,社会課題と制度に関する論考1本,国際共同研究促進のための機関紹介1本を発表し,保健医療・社会分野の開発協力に関する国際学会での報告1回,日本のODA・開発協力に関する招待講演を2回,日本の国際協力の昨今の動向と展望についてブラジリア大学国際関係研究所の研究者・大学院生向けの講義を1回実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(2)グローバル化に伴う国内経済地図の変化,に関して,中西部・北東部地域における質的調査の実施及び関係者へのインタビュー実施に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
2024年は引き続き共同研究を実施し,研究成果の発表機会を模索する。また,夏期休暇中に出張ベースで現地調査を効率的に行えるよう,Web会議システムを用いた研究協力者との意見交換を通じて準備を進める。
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