聴覚研究について先駆的な取り組みをしているデンマーク工科大学にて1年間客員研究員として従事しながら,コミュニケーション活動時のlistening effort(LE)に関して検討を行った。小児例を対象とした際には先行研究の知見が必ずしも適応できないことが改めて示唆され,特に実験室以外での小児のLEを計測する手段が求められていた。これらの状況を踏まえ,スマートアイグラスを活用し,学習時やコミュニケーション活動時の瞬目数など生理学的変化に着目することで,小児のLEを客観的に評価し得る可能性を明らかにした。具体的には,雑音下聴取時の瞬目数の変化に関する基礎実験や,教育実践場面での実践研究を行った。
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