研究課題
本国際共同研究では、主たる外国機関であるUiTノルウェー北極大学(トロムソ)の運用するトロムソ・イオノゾンデによる電子密度分布の推定精度を向上することにより、過去約86年間の世界最長の電離圏電子密度分布の長期変動・トレンドを導出することを目的としている。令和4年度には、1981年以降のトロムソイオノゾンデデータを基に、トロムソEISCATレーダーデータの電子密度の較正を令和3年度に引き続き実施した。また、コロナウイルス感染拡大防止のため、令和4年度にはノルウェー・トロムソへの渡航が短期間に留まった。そのことも踏まえ、ノルウェー北極大学の研究者と共に開催するセミナー等を通して、共同研究実施のための情報共有を引き続き実施した。
3: やや遅れている
コロナウイルス感染拡大防止のために、UiTノルウェー北極大学(トロムソ)への渡航は2022年8-9月の短期間(合計約1週間)に留まり、今年度も長期渡航は不可能であった。そのため、1981年以前のトロムソイオノゾンデデータを整備するには至っていない。2023年3月までのEISCAT観測データを追加整備すると共に、1981年以降のイオノゾンデデータを用いた解析を引き続き実施している状況である。
令和5年度には、UiTノルウェー北極大学(トロムソ)へ渡航及び長期間滞在し、トロムソ・イオノゾンデによる1935年以降の世界最長の電離圏観測データのデジタル・数値データ化の作業に参加する。さらに、1981年以降のトロムソEISCATレーダーデータから得られる電子密度の正確な高度分布とトロムソ・イオノゾンデ観測データを詳細比較することにより、イオノゾンデから導出する電子密度分布の推定精度を向上する。また、本研究計画を令和6年度まで1年間を延長して、研究を推進する予定である。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
Annales Geophysicae
巻: 40 ページ: 1~10
10.5194/angeo-40-1-2022
Journal of Geophysical Research: Space Physics
巻: 127 ページ: e2021JA030062
10.1029/2021JA030062