研究課題/領域番号 |
20KK0369
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
菅田 陽怜 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (30721500)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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キーワード | オフライン運動学習 / 脳磁図 / コンソリデーション |
研究実績の概要 |
今年度は、留学予定先である米国国立衛生研究所(National Institude of Health; NIH)内、神経疾患・脳卒中研究所ヒト大脳皮質・神経リハビリテーション部門(Human Cortical Physiology and Neurorehabilitation Section)に所属するLeonardo G. Cohen博士と、渡航後に行う研究内容についての情報交換を行った。検討の結果、NIH留学中には運動学習、特に運動と運動の間の休息期間に生じる「オフライン運動学習」に関連する脳内メカニズムについて脳磁図を用いて検討することとなった。 本研究室は、脳磁図や機能的MRIなどの脳機能計測装置を用いてオフライン学習に関わる神経基盤の核心に迫っている。また、経頭蓋電気刺激や経頭蓋磁気刺激等の非侵襲的な脳刺激装置を用いて、ヒトの運動学習にかかわる脳の可塑的性質の解明に向け、世界をリードする研究をこれまで行ってきている。特筆すべき点としては、モデル動物を使った基礎研究からヒトを対象とした臨床研究まで幅広い領域における研究を実践し、これらを有機的に組み合わせて脳の可塑性に関する知見に迫っている点である。また、脳磁図や経頭蓋電流刺激を運動学習と併用することで学習効果を最大限に高めるといった研究は、世界に先駆けて開始され、国際的にも注目を浴びる研究成果を次々に発表されている。そのため、本国際共同研究において、Cohen博士のもとで得られる知見は広く世界に発信できるものになると考えている。 また、留学に関する準備として、日本学術振興会が主催するJSPS-LEADSNET事業研究者交流会に参加し、現在米国留学中の研究者から研究面や生活面についての情報を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの世界的流行の影響を受け、渡航日程の決定に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度10月から米国国立衛生研究所にて研究を開始する予定である。研究を開始するに当たり、米国国立衛生研究所内の倫理委員会において倫理審査を受け、研究内容について承認を得る必要があるため、渡航後速やかにCohen博士と研究内容の決定を行い、研究を開始する予定である。
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