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2021 年度 実施状況報告書

胸部X線写真から血行動態を定量的に評価する人工知能の開発と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0375
研究機関三重大学

研究代表者

鳥羽 修平  三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20806111)

研究期間 (年度) 2021 – 2023
キーワード人工知能
研究実績の概要

基研究において、胸部レントゲン写真からどのような血行動態指標が予測可能かを明らかにするため、胸部X線写真から非侵襲的に右心カテーテル検査の複数の測定値を予測する人工知能(深層学習モデル)を開発し、胸部X線写真からどのような血行動態指標が予測できるか検討した。右心カテーテル検査を施行された成人約900名を対象とし、胸部レントゲン写真から様々な血行動態指標を予測する人工知能モデルを開発し、その予測精度を検討した。胸部レントゲン写真から予測できる血行動態指標に有意な傾向がみられた(平均肺動脈楔入圧、平均肺動脈圧、平均右房圧、右室収縮期圧については、人工知能による予測値は実測値と中等度の相関(相関係数 0.49~0.63)を示した一方、流量や抵抗を示す心係数と肺血管抵抗は予測値と実測値に相関を認めなかった)。本成果については2022年度中に報告、発表する予定である。
また胸部レントゲン写真からの血行動態指標予測精度の向上のため、複数の胸部レントゲン写真の公開大規模データベースを事前に学習した基盤モデルの開発を開始した。小児における肺炎の診断において、胸部レントゲン写真を事前に学習したモデルは、ImageNetを事前に学習したモデルに比べて短時間で学習を行うことができ、精度も向上することが示された。詳細は2022年度中に報告、発表する予定である。
このほか、胸部レントゲン写真を用いた先天性心疾患の診断や、血行動態評価に関する研究を継続している。
国際共同研究としては、2022年度中の渡航を予定しており、これまでに必要な機器の選定、購入、データの準備などを行った。高性能deep learning用サーバーを設置し、大規模な人工知能の学習に対応できる環境を構築し、また渡航に向け各種手続きや、日本における研究環境の整備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

渡航にむけ、研究環境の整備がほぼ完了している。渡航先における倫理審査も既に承認が得られており、渡航後はすぐに研究が開始できる予定である。

今後の研究の推進方策

2022年7月から半年間の渡航を予定しており、その間に人工知能の学習、性能評価を行う。渡航前までに必要なデータの整理を完了し、渡航中可及的早期の論文投稿を目指す。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Application of Deep Learning in Pediatric Cardiology2022

    • 著者名/発表者名
      Shuhei Toba
    • 学会等名
      AHA & JSPCCS joint webinar (Artificial Intelligence and 3D Imaging in Pediatric Cardiology)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Deep Learning-based Analysis of 12-lead Electrocardiogram for Pediatric Cardiac Disease Mass Screening in School-age Children2021

    • 著者名/発表者名
      Shuhei Toba, Yoshihide Mitani, et al.
    • 学会等名
      日本循環器学会学術総会 プレナリーセッション
  • [学会発表] 学校心臓検診心電図における人工知能の応用2021

    • 著者名/発表者名
      鳥羽修平、三谷義英、et al.
    • 学会等名
      日本小児心電図学会学術総会 シンポジウム
  • [学会発表] 学校心臓検診心電図を自動判読する人工知能の開発2021

    • 著者名/発表者名
      鳥羽修平,三谷義英、杉谷侑亮、大橋啓之,澤田博文,淀谷典子,大槻祥一郎、山崎誉斗,梅津健太郎
    • 学会等名
      日本小児循環器学会学術総会 パネルディスカッション
  • [図書] 「先天性心疾患と人工知能ー医師を代替するAI、超えるAIー」循環器内科, 91(4): 434-4392022

    • 著者名/発表者名
      鳥羽修平、三谷義英
    • 総ページ数
      510
    • 出版者
      科学評論社

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公開日: 2023-03-23  

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