研究課題
研究項目(1)2光子グルタミン酸刺激法は、これまでシナプスレベルのグルタミン酸受容体の刺激にのみ用いられて来た。今回、我々は対物レンズへの入射光を細くすることで細胞体を刺激して活動電位を出すことに成功した。これを用いて、樹状突起3パインに入力するシナプス前細胞を2光子グルタミン酸アンケージング法(720nm)で刺激して、樹状突起スパインへの入力細胞の分布をCaイメージング(830nm)で測定した。この結果、大脳新皮質では錐体細胞が疎な結合をしており、隣接したスパインでも近接した細胞からの入力が入るとは限らないが、特に大きなスパインについては同側からの入力が多吟ことなど不均一性があることが明らかになった。また、ケイジドG蛋白PA-Rac1を用いることにより、光刺激で頭部増大を起こすことが可能となった。研究項目3)の個体動物における光による可塑性誘発については、麻酔下の動物においてNMDA受容体依存性の増大を低頻度であるが誘発可能となるなど方法論の改良が進んだ。研究項甲(6)開口放出機構の可視化については、SNAP25を用いた分子内FRETプローブを開発し、β細胞に応用してSNARE蛋白質の複合化の様子の解析を行った。このプローブSLIMはin vitroでsyntaxinとの複合化を検出することができた。β細胞ではSNARE複合化が起きている領域と、ほとんどない領域が分かれた。SNARE複合化め起きていない領域で起きた開口放出では、それに先行してSNAP25とsyntaxinが複合化するシグナルが検出された。また、その複合化はカルシゥム上昇の後に起きでいた。この様に、SNAREを直接標識したFRETプローブは開口放出機構の解明に有効であることが示された。
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