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2010 年度 実績報告書

FOXP2遺伝子改変マウスを用いた脳構造機能の進化と言語獲得の分子基盤の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21200011
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

桃井 隆  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (40143507)

研究分担者 神保 恵理子  自治医科大学, 医学部, 助教 (20291651)
桃井 真里子  自治医科大学, 医学部, 教授 (90166348)
キーワード進化 / 言語 / 言語障害 / Broca / FOXP2
研究概要

言語障害の原因遺伝子FOXP2の発見により進化におけるヒト言語獲得の分子機構の解析に分子生物学的手法が可能となった。音声言語は必ずしもヒトに固有のものではなく、生物言語にもその原型が存在する。ヒト言語障害の変異R553Hに対応する変異を導入したFoxp2(R552H)-KIマウスは小脳プルキンエ細胞の発達障害と超音波コミュニケーション(USV)障害を示す(Fujita et al.,PNAS2008)ことから、Foxp2を介してのヒト言語と生物言語USVは共通の分子基盤が存在する。本研究はヒトマウス脳(大脳、小脳)での共通の分子基盤を解析し、進化の過程でヒトの言語獲得の分子機構の解明を目的とする。昨年度は、USV障害と小脳プルキンエ細胞の発達障害との関係を明らかにするため、プルキンエ細胞にPcp2/L7プロモーターを用いて、ヒトFOXP2を発現させた、FOXP-cerebellum-Tgマウスを作成した。このTgマウスをFoxp2(R552H)-KIマウスと交配することで、ヒトFOXP2を小脳プルキンエ細胞に発現するFoxp2(R552H)-KI-FOXP-cerebellum-Tgマウスを作製した。Tgマウスでは、部分的にUSVが回復することから、小脳がUSVと言語に関与する分子機構の一つであることを明かにした(Momoi投稿中)。本年度はFOXP-cerebellum-Tgマウスの小脳に特異的に発現する遺伝子をマイクロアレイ解析およびリアルPCR法にて、解析したところ、酵母で小胞体-ゴルジ膜輸送に関与することが知られているTRAPP複合体の構成成分TRAPP5の発現が10倍以上増加していることが明かとなった。今後、FOXP2によるTRAAP5の発現を調節するかを明かにし、TRAPP5および複合体TRAPPの機能と言語USV機能との関係を明らかにする計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小脳発達過程におけるフォークヘッドドメインを欠いた新規Foxp2アイソフォームの発現の解析2010

    • 著者名/発表者名
      田辺裕子
    • 学会等名
      第33回日本神経科学大会・第53回日本神経科学会大会・第20回日本神経回路学会大会合同学術集会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター(神戸)
    • 年月日
      2010-09-04

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公開日: 2013-06-26  

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