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2010 年度 実績報告書

超並列シーケンサーが描く未知の海洋微生物圏の多様性とダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 21200029
研究機関東京大学

研究代表者

浜崎 恒二  東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (80277871)

キーワード454シーケンス / 国際生物センサス / 微生物多様性 / BrdU
研究概要

超並列シーケンス多様性解析によって特定される「鍵種」について、ヌクレオシドトレーサー法を用いた動態解析を行った。研究船「みらい」の航海に乗船し、基質添加とBrdU標識による増殖応答実験を行った。超並列シーケンス多様性解析によって特定された「優占種」についての動態解析を行うため、配列データ及び、データベース検索により、特異的なDNAプローブのデザインを行った。また、相模湾時系列観測を実施し、季節変動を把握するための試料の採集を行った。超並列シーケンスでは、一回の分析で数十万塩基分のデータが得られ、生データの精度検証や低品質データの除去、数万タイプの塩基配列情報についての相同性検索や各種条件を変えたグルーピングを行う必要がある。これらの多量のデータを処理するための自動処理システムについて検討し、Mothurプラットフォームを用いた配列トリミング、品質チェック、クラスタリングといった処理フローの構築を行った。一連の解析によって、全リードの0.01%以下しか検出されない稀少種でありながら、BrdU標識画分では0.1%以上を占める増殖の早いOTUの存在が明らかとなってきた。こうした細菌種は、ウイルスや原生生物による溶菌、捕食によって、その現存量が常に低く抑えられており、ゆえにこれまでモニターされてこなかった。しかし、活発な増殖と高い溶菌、捕食率は、生態系内における物質フローへの高い貢献度を意味しており、新たな「鍵種」を見出したことになる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Phylotype-specific growth rates of marine bacteria measured by bromodeoxyuridine immunocytochemistry and fluorescence in situ hybridization2010

    • 著者名/発表者名
      Tada, Y., A.Taniguchi, K.Hamasaki
    • 雑誌名

      Aquat.Microb.Ecol.

      巻: 59 ページ: 229-238

    • 査読あり
  • [学会発表] 超並列シーケンスによる海洋微生物の多様性解析2011

    • 著者名/発表者名
      浜崎恒二
    • 学会等名
      第58回日本生態学会札幌大会企画集会「微生物の多様性」
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2011-03-12
  • [学会発表] Active growth of rare microbes in the ocean2010

    • 著者名/発表者名
      浜崎恒二
    • 学会等名
      ISME2010 meeting
    • 発表場所
      Seattle, USA
    • 年月日
      2010-08-23

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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