• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

気泡ダイナミクス研究による火山噴火様式の支配要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21200052
研究機関九州大学

研究代表者

寅丸 敦志  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50202205)

研究分担者 市原 美恵  東京大学, 地震研究所, 助教 (00376625)
キーワード気泡ダイナミクス / 噴火様式 / 間欠泉 / 気泡核形成 / 核沸騰 / 噴出量
研究概要

水を用いた間欠泉実験により、高速ビデオカメラ(別途購入)、光学系、圧力モニターの同期についてテストを行い、沸騰現象の解析が行える実験のセッティングを確認した。それにより気泡生成に伴う圧力パルスの特定と気泡膨張や変形過程を観察することに成功した。沸騰様式と噴出様式の関係をみるために間欠泉実験を予察的に行い、水道水を用いた核沸騰が活発に起こる場合には加熱速度によって爆発的噴出(ジェット)と非爆発的噴出(フロー)が起こり、加熱速度が大きい場合、噴出量の分布がガウス分布的でその分散が小さく、ほぼジェットになり、加熱速度が小さい場合、噴出量分布が幅広く、ホワイトノイズ的になり、フローの確率が多くなることが分かった。また、蒸留水を用いた実験では、水道水を用いた実験に比べて核沸騰が起こり難く、そのことが噴出現象に影響を及ぼしている可能性があること明らかにした。これらのことにより、核沸騰という気泡核形成モードと噴出様式の概要がつかめた。
火山の噴出過程における多様な振動現象を調べるため、実験室の音響計測システムを改良した。昨年度は、光学系の改良によって、可視計測を強化することを試みたが、手法を検討し、圧力場の計測を強化することにした。発泡や噴流による圧力波は、幅広い振幅と周波数特性があり、これまで使用してきた大振幅高周波を対象とした衝撃波センサー、小振幅低周波を対象とするマイクロフォンでは捉えきれないことが分かった。そこで、小振幅高周波の音響場を正確に計測することのできる高精度のマイクロフォンを導入した。そのシステムを用い、発泡時の気泡振動と管の共鳴の相互作用を調べる実験を行った。汎用のソフトウェアを用いて、現象の解析を行い、波形形成過程が明らかになったが、さらに複雑な現象を扱うために、計算モジュールを追加した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Brittleness of fracture in flowing magma2010

    • 著者名/発表者名
      Ichihara, M., Rubin, M.B.
    • 雑誌名

      J.Geophys.Res.

      巻: 115(Web) ページ: doi:10.1029/2010JB007820

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rheological models for large deformations of elastic-viscoplastic materials2010

    • 著者名/発表者名
      Rubin, M.B., Ichihara M.
    • 雑誌名

      International Journal of Engineering Science

      巻: 48 ページ: 1534-1543

    • 査読あり
  • [学会発表] 泡のぶくぶく音の発生メカニズムとそのパターン2010

    • 著者名/発表者名
      市原美恵、ヴィダルバレリー
    • 学会等名
      九州大学応用力学研究所研究集会「地形のダイナミクスとパターンとその境界領域」
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2010-11-30
  • [学会発表] アナログ実験による間欠泉の噴出量の予測可能性2010

    • 著者名/発表者名
      前田一樹、寅丸敦志
    • 学会等名
      日本火山学会2010年秋大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-10-10
  • [学会発表] 微動方程式を用いた間欠泉実験の前駆振動の解釈2010

    • 著者名/発表者名
      寅丸敦志、前田一樹、市原美恵
    • 学会等名
      日本火山学会2010年秋大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-10-10
  • [学会発表] 泡のぶくぶく現象における音源と容器の共鳴の相互2010

    • 著者名/発表者名
      市原美恵、ヴィダルバレリー
    • 学会等名
      日本火山学会2010年秋大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-10-10
  • [学会発表] 間欠泉実験における噴出の前駆振動現象について2010

    • 著者名/発表者名
      小浪愛、寅丸敦志
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2010-05-24
  • [学会発表] アナログ実験による間欠泉の噴出量予測可能性2010

    • 著者名/発表者名
      前田一樹、寅丸敦志
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2010-05-24

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi